2018.10.03 Wednesday

リペア ファイル その490

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    オベーション・コレクターシリーズ’02 /  ブリッジ剥がれ・ビス止め補強・接着

     

    ボディの肩のところに小さなサウンドホールがあしらわれ、そこを色とりどりの木片で飾ってあります。これは「落ち葉」をモチーフにしているそうで「リーフホール」と呼ばれています。

    ブリッジ(駒)が浮いていました。それに吊られて塗装面も浮きが見られます。リーフホールが小さく遠く、サウンドホールからクランプ圧着という訳には行きません。

     

    なので、ブリッジに穴を開けてボルトで加締めることにしました。この方法はブリッジの補強として現行品でも取られています。ボルト入れて締めるときに粘度の低いエポキシ接着剤も流しこんで置きます。また塗装の断面に接着剤が浸透するようにも工夫しました。

      

     

    穴塞ぎに貝(パール)を入れてあります。

     

    裏側。ボルトナットがある部分は始めから補強されていました。その部分を狙って穴を開けています。オベーションはマーチンのようなXブレイシングでなく、伝統的なファンブレイシングを採用しています。斬新な楽器なんですが音作りは古典的と言えます。これは、創業者の嗜好だそうです。

     

    オンボードアンプはそれ自体外して電池交換できるような構造ですが、これが外しにくいんです。硬いんです。(これだけの修理依頼があるくらいです)裏蓋がありますから、そこからアンプの外の隙間から本体を押し出すことも可能です(が、ちょっとコツがいります)

      

     

    指板には12F以外ポジションマークがないですね。ネックは薄くエレキ並みです。

      

     

    杢有りメイプル合板トップ(カラーリングしてある) ボールバックの中央に裏蓋が有り配線やメンテナンスができるような仕組みです。サイド/バック一体構造なので丸く、このまま置くには安定が悪いです。ディープボウルは胴が深い分、低域がしっかり出て音に厚みがありますね。

      

     

    ラインで採ると最高なギターですが、ディープボウルは音圧もあり生音もいいです。私にはキラキラした音が宙に一直線に飛んで行くように感じます。

     

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    2018.09.29 Saturday

    リペア ファイル その489

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      Chaki コントラバス / 弦高が高い・指板調整・ナット調整・駒調整

       

      持ち込まれたのは国産ブランド「チャキ」の合板トップのコントラバス。(現在は生産していません)

      国産で現在もコントラバスを生産しているメーカーは「オリエンテ/ヒガシ」と「スズキ」ですが、「スズキ」はほとんど作っていないというので「オリエンテ/ヒガシ」だけになるでしょうか。

      弦高が高くて弾きひくいので下げて欲しいとの依頼です。コントラバスは擦弦楽器(さつげんがっき)で弓で弦を擦って音を出すものですが、フォークバンドで使う場合、ウッドベースと呼ばれ”指弾き”して演奏されます。なので、擦弦楽器として使う場合ではビビッて下げられないほど弦高にまで下げることができました。

       

      今回、弦高が高くなる原因は「ネックの反り」にありました。(駒の上面を削って下げることもできますが、それには限界があり、指板の調整と駒の調整と組み合わせて、弦高を下げます)

        

       

      指板を削るために、まずはナットを外します。アイロンでニカワを弛めてパレットナイフを差し込んで外しています。

         

       

      擦弦楽器の指板はフレットあるギター属(撥弦楽器)とは違ってやや”弓なり”に作ってあります。中央が1ミリくらいの”隙”になるように指板の上と下をカンナで削って行きます。このとき仕込み角度を定規を当てて適切になるよう注意しながら、また指板面のRがくずれないように自由定規で計りながら作業しています。

        

       

      指板は黒檀でなくブビンガ(?)のような材木でした。焼けるとやや黒っぽくなります。駒(ブリッジ)の上面も削って調整します。

        

       

      指板を削った分、サドルも低くしなくてはなりません。弦を張ってテンションを掛けてネックの反り具合を確認しながら、指板の最終部分で弦高をチェックします。反りが大きければ再び指板を削ったり、弦高が高すぎれば駒の上面を削ったり、何度も調整を繰り返しています。

        

       

      指板の最終部で1弦3ミリ 4弦6ミリと低い調整。ローポジションでしか演奏しないそうなので、かろうじてビビらないギリギリの設定です。

        

      「かぐや姫」がそうでしたが、アコギにウッドベースが入ると演奏がぐっとしまって表現力に幅がでます。ロカビリーやカントリーにもウッドベースが必需品です。バンドを下支えしますね。オーケストラ以外にジャズをはじめブラスバンドまで使われる用途の広いコントラバス・ウッドベースですが、プレーヤーが案外少ないです。中高で吹奏楽部が人気ですので、ここで腕を上げた女学生のプレーヤーが将来のプロ予備軍になるのではないでしょうか。

       

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      2018.09.24 Monday

      リペア ファイル その488

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        ギブソン ハミングバード /ネックねじれ・アイロン矯正・フレット擦り合わせ・ナット交換・ロットナット交換

         

        大きなピックガードに掘り込まれた蜜を吸うハミングバードがこの楽器の名称になっています。このモデルは70年代のものかブロックインレイです。鮮やかなチェリーサンバーストが迫力あります。

         

        ネックがひどく捩れていました。ビフォーアフターをお見せしますと左がリペア前、右がリペア後です。

          

         

        ネックのねじれをアイロン矯正しています。(どこまで戻るかドキドキしながらやっています)

        ビフォーアフターの写真を見ていただければお分かりのように、いい線に戻ってくれました。

         

        フレットがかなり擦り減っていましたが、ここはすり合わせで調整することに。扁平率が高くなりましたが三角ヤスリで角を立てて、フレットピークを削り出します。その後サンディングして磨き上げて行きます。

          

         

        低い山ですが、イントネーションもしっかり出ます。

         

        ナット溝が低くなってしまって開放弦でビビッています。6〜4弦は撚り線構造になってズームアップするとギザギザしています。チューニングするたびにそのギザギザがナット溝を削っていくのでナット溝は低くなって行きます。どうしても古い楽器の低音側の溝は低くなりますね。

          

         

        ロッドナットも変形してしまってしっかり締めることができにくいので、新しいモノに交換しました。ロッドをかなり締めてあったのも、ネック捩れの原因のひとつだと思います。アイロン矯正で逆反りさせて、ロッドの負担も軽減させてあります。

         

        学生時代このピックガードに憧れました。高嶺の花ってやつです。 ブリッジのブリッジピン部分が黒檀で埋め木してありました。はじめからかリペアのためかは不明。

          

         

        ハミングバードは3ピースのメイプルネックなんですね。ヒール部は少し短めです。ヘッド裏にはボリュートが付いていました。マホガニーネックにはボリュートがないのに、マホより強いメイプルに補強材であるボリュートがあるなんて不思議。

          

         

        J45とは明らかにサウンドキャラクターが違いますね。音の定位が高域寄りに感じます。それでいてギブソンの音ですから老舗はいつもいい味を提供してくれます。ずっと憧れのメーカーでいてください。ギブソン様!

          

         

        関連ブログ: ギブソンギター修理 インデックス

         

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        2018.09.20 Thursday

        スモークド乾燥処理済み「ギブソンJ−45・Remodeling」の販売

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          2018年製の新品のギブソンJ−45を購入して手を加えました。改造(Remodeling)です。

           

          当工房の目玉「スモークド乾燥」処理を施してあります。30時間薫煙しています。これによりネックとボディの剛性がアップし、また煙と熱によって細胞レベルの変化が起り「音量がアップ」「サスティーン増」「音の伝達スピードが速い」等の効果が現れます。

           

          J-45のネックブロックとサウンドホールの間には一本のバーブレイシングと薄い板が入っているだけなので、つくづく弱いと感じていました。ここにマホガニーのブロック材を増設しました。「ネック元起き」対策です。

          また”ハカランダ材”を使い指板も張り替えることにしました。ネックの剛性アップとハカランダの倍音を欲したからです。

            

           

          指板面で「仕込み角度」をやや修正してサドル高を稼ぐよう計算しています。指板のアールはモダンタイプのように少し弱めに変更してあります。(10インチから12インチになるようなコンパウンド・ラディアス) フレットはJESCAR ミディアムジャンボの♯55090を打ってあります。

            

           

          元はグローバーのロトマチック式ペグでしたが金属率が高く硬質な響きになるので、ナチュララルな響きのヴィンテージ様式クルーソン3連ペグに交換しました。

            

           

          ナットは黒いタスクが標準装備でしたが、ここは牛骨に交換しました。サドルはタスクであるうえアンダーサドル式ピエゾが敷かれていましたので、ピエゾを外しサドルを牛骨に交換しました。(LRバックスのエレメントが装備されていましたが、電池ボックスはじめコントロール・エンドピンジャックなど外して”鳴り重視”で本来のアコースティックギターに戻してあります)

            

           

          ブリッジピンもタスク製でしたがエボニー製ピンに交換しました。サドル高も充分でブリッジピンからの立ち上げリ角度が大きく取れました。これにより弦振動を効率よくトップに伝えることができます。フレット端の処理は立ち気味で指板面を広く使えるようにしてあります。

            

           

          「スモークド乾燥」の影響で塗装面がやや痩せています。ピックガードは厚めでいかにもギブソンって感じです。

            

           

          爆音で遠鳴りするJ−45に生まれ変わりました。至宝の一品に仕上がったと思います。生鳴り重視のあなたの特別なGibsonにしませんか?

            

           

          ホームページ内のSHOPで販売致します。

          Remodeling GibsonJ−45  by 9notes      税込み¥349,000 (純正ハードケース付き)

           

          仕様

          GibsonJ−45 (2018年製)

          ・スモークド乾燥処理

          ・指板下補強

          ・ハカランダ指板に交換

          ・フレット/JESCAR ♯55090

          ・指板ラディアス/10~12インチアール(コンパウンド・ラディアス)

          ・ナット交換(牛骨)

          ・サドル交換(牛骨)

          ・ブリッジピン交換(エボニー)

          ・エンドピン交換(エボニー)

          ・糸巻き交換(クルーソン製3連ペグ)

          ・L.R.Baggs Element は外す(パーツは購入者に渡します)

           

            

           

           

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          2018.09.16 Sunday

          リペア ファイル その487

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            Yokoyama Guitar SSAR-AAM  / 表板クリーニング ・ピックガード作成

             

            一部で絶大な人気があるヨコヤマギター。希少材を使っていることでも有名です。

             

            ピックガードを外した痕(両面テープがこびりついていて、傷も付いていた)が表板に残っていて、それを丁寧に剥がしてから♯1500番のペーパーで全体をサンディングしてからバフで磨いてあります。そこに新たに透明なピックガードを作製しました。はじめは塩ビ板で作ったのですが(右の写真)これだと粘着シートが薄く透けて見えて完全な透明でないのでやめて、新たにクラシックギター用の高分子ポリマー加工してある保護シートを使い作りました。それが左の写真です。これだと完全な透明です。

               

            ラルビーギターの様にエポキシ接着剤を使って透明な塩ビ板を張ることも可能ですが、表板が完全な平面でないとどうしても気泡が入っていまいます。新品の楽器でないと難しいですね。

             

            指板とブリッジにはハカランダが使われています。サイド&バックは変わったマホガニーが使われており、トップはアディロンダック・スプルースだと思われます。

               

             

            小さめのヘッドにペグは”ゴトー510”でノブは黒檀でできていました。

              

             

            モーリス出身の横山さんが作るギターはどこかしらモーリスっぽいですね。バックはアーチバックになっています。

              

             

            木工機械をうまく駆使して年間の製作本数も多いと聞く”Yokoyama Guitar”は、個人製作家とファクトリーメイドの中間のような存在だと感じました。メーカーの利点も心得ているからでしょう。

            力木はXブレイシングとラティスをブレンドした独特なものでした。全体的にフィンガーピッカー向きと言えるかな。

             

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            2018.09.11 Tuesday

            リペア ファイル その486

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              タカミネ   DMP 551 CWR  / 音が出なくなる・トップ打痕修理

               

              本番で音がでない!なんてことはあってはならないことですが、ときどきそんな話を聞きます。今回もそのようです。そのときの気持ちを察するだけで頭の中から汗が出ます。

               

              電装系をチェックします。まずはアウトプットジャックを疑ってみましたが、点検するとまだ劣化はないと思われたので内部をクリーニングしました。

                  

               

              全ての接点をチェックします。パラスティックPUを外してみます。丸い金属の蓋をかぶっているのが圧電素子でそれをケース内の電極で受けています。その隙間にゴミなどが入るとトラブルの原因になるのでチェックしました。

                

               

              次ぎはアンプを調べます。CT4B-DX(DMP)アンプはフロントグリルが取り外せる構造です。その中に9V電池が2本入っています。プリ部とパワー部の間の接点もチェック。電池の電極もクリーニングしておきます。

                

               

              アンプ裏側ではPUとアウトプットに繋がっているコードが配線されています。この部分がゆるんでいると音が出ないことがありますから、ピンをかしめたりクリーニングしたりします。

                

               

              トップに傷や打痕がありましたので、修復します。ウレタン塗料なので瞬間接着剤を盛ってから平面を出します。気泡が入らないように打痕を埋めるのがミソです。塗装の厚みがだいたい分っているのでサンディングで攻めることができました。

                

               

              接点のチェックを終えて音出し確認できました。ここまでで音が出ない場合はアンプ側の問題でしょう。

               

              ”Takamine"スモールヘッド。 ブリッジには2wayサドルが採用され正確な弦長補正がされています。オクターブ/イントネーションが正確ですね。

                

               

              生音はシダートップ/サペリバックなので軽快なサウンドです。シダー(杉)はスプルースよりパワーは落ちますが早く鳴るようになってくれます。

              エレアコ出力ではアンプで様々な音作りができます。またPUもデュアル対応。ノッチフィルターを使えばハウリング防止にも役立ちます。タカミネは、生音とエレアコと両方楽しめるギターになっています。

               

               

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              2018.09.07 Friday

              リペア ファイル その485

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                Mesopotamia Guitar Ab /  フレットすり合わせ・ナット交換・駒上面修正加工・弦高調整

                 

                中国のメーカーだという”メソポタミア・ギター”。まだ日本にはほとんど入っていないらしい。オールコア単板仕様の贅沢な作りでした。ただ「フレットワーク」が甘く、ビビリ音を発しています。めきめきと力をつけて来た中国メーカーですが、唯一の弱点が「ネックのつくり」で、そこを克服すれば日本製品を凌ぐ日も遠くないと思われます。

                 

                ということで、フレットピークのバラ付きを「フレットすり合わせ」で修正します。高低があって結構深く擦りました。三角ヤスリで台形になったフレットの角を丸めていきます。

                  

                 

                それからヤスリ傷をペーパーで取ります。ペーパーの番手を♯180・♯240・♯320・♯600・♯1000・♯1500と変えた後、金属磨き粉でピカピカになるまで磨いてあります。

                  

                 

                ナット溝も低いのが複数ありました。交換になります。まだ新しいのにもったいなかった。

                  

                 

                駒はサドルとブリッジピンの間に角度を強くつけるため「段差加工」してありました。その設計思想はいいのですが、計算が違いか角に弦が当たっています。修正することにします。

                  

                 

                駒の上面をやや下げながら、角を丸く面取りしておきました。これでブリッジピンからサドルヘッドまで、弦がストレスなしに立ち上がることができます。

                  

                 

                サウンドホールにはマグネットPUとマイクの2wayシステムの「SkySonic」が搭載されていました。

                  

                ボディには「コンタクター加工」がされていて高級機なみの仕様となっています。(この加工は手間がかかるので日本のメーカーはあまりやりたがりませんね。米国製”テーラー”のラインナップにはあるので、日本のメーカーも頑張って取り入れて欲しいものです)

                 

                指板にはリーフ(葉っぱ)デザインのインレイが全面に入っていました。メソポタミア文明と関連するデザインなのでしょうか?

                  

                 

                コア材を豊富に持っているのでしょう。合板でなくトップほかサイド&バックも単板で使っています。コア材はすでに希少材になっています。このトップの杢にはほれぼれしました。世界的に楽器材のグレードが落ちていく中(材料が枯渇しつつあるので)中国メーカーだけいい材料をお値打ち価格で製品化しています。産地で材木を”爆買い”しているからでしょう。ギターの世界にも中国マネーの影響をみることができます。

                 

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                2018.09.03 Monday

                リペア ファイル その484

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                  グレコ PB BASS / フレット交換(指板塗装)・ナット交換・アッセンブリ交換・PU交換・導電塗料

                   

                  1970年代後半の”Greco”のベース(マツモク製)です。なんとボディ材はメイプルでして、ネックも含めオールメイプルとは珍しい機種だと思います。このままだとノイズはひどくフレットもベタベタでしたので、全て交換し”チューンナップ”することに。

                   

                  フレットを抜き去り、塗装をカンナでそぎ落としています。ネックをやや逆反りぎみに削りつつ、指板アールも適正に修正します。

                    

                   

                   JESCARのジャンボフレットを打ち込んでいます。きつめにフレットタングを調整してロッドに頼らない指板を作ります。フレットを打ったら塗装に入ります。ときどきサンディングを入れて平滑にします。

                    

                   

                  指板面をヘッドなどとマッチするようにやや焼け色に色付けして、再び塗装の繰り返し厚みをつけて行きます。(ウレタン塗装)

                   

                  フレットに乗った塗装をきれいに剥がして、さらに「すり合わせ」します。指板面の塗装を細かいペーパーで研いでおいて、その後バフで一揆に磨き上げます。

                    

                   

                  ボディ本体のPUやパーツ類を全部外します。キャビティ内には導電塗料を塗ってノイズ対策も。ピックガード側も銅箔でシールドします。アッセンブリは米国製パーツで決まり。(CTS製250KΩポット・スイッチクラフト製アウトプットジャック・コンデンサー0.047uF  SPRAGUE オレンジドロップ・配線材BELDEN ♯8503)

                   

                    

                   

                  ピックアップはセイモア・ダンカンSPB-2 Hot P-Bassに交換。ヴィンテージタイプよりパワーがあります。ノブも交換してあります。ノブに触れてもノイズが出ない様に内側に絶縁材が入っている”ノイズレスノブ”。

                    

                   

                  ナットも牛骨で新調します。丸いヤスリ各種を使ってナット溝を切ります。

                    

                   

                  非力だったベースがパンチのあるベースに変身しました。パンクをやるならJBでなくてPBでしょ。ピック弾きで「ガンガン」ビートを刻んでください。

                   

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                  2018.08.30 Thursday

                  リペア ファイル その483

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                    ギブソン レスポール・クラシック / ネック折れ・接着・補強・部分塗装

                     

                    トップのメイプルにみごとな杢(フレイム・メイプル)が入っているギブソン・レスポール。以前「ネック折れ修理」した外側でまた折れていました。折れた部分をまたぐ感じで補強材「スプライン(さね)」を入れる修理を施します。

                     

                    折れて修理した部分が塗装されていました。そこでパックリ折れています。接着剤を充分刷り込むため余分なところに接着剤が付かないようにテープでマスキングします。

                      

                     

                    エポキシ接着剤を温めてゆるくしてからパレットナイフなど使いながら「割れ部」に接着剤を充填します。(もし以前の修理でタイトボンドを使っていたら、同じボンドでは接着力が弱くなるためエポキシを選択)そしてクランプで圧着します。

                      

                    接着できたら、今度は「スプライン(さね)」を入れるためジグをセットします。トリマーで溝を掘り込みます。

                     

                    スプラインが入る「溝」が掘れました。割れ部がズレていましたので、そこをまたぐように「溝」が掘ってあります。

                      

                    溝内に接着剤をたっぷり塗りこんで「スプライン」を挿入。クランプして圧着します。これで「割れ部」で繊維が途切れることがなくなり強度が生まれます。

                     

                    接着剤が乾いた後、ノミや小刀を使って整形します。このとき木部の目を読んでおいて刃物が当てたときに「逆目」にならないようにしておくと「整形」がスムーズに行きます。(導管の向きで「逆目」と「順目」がある)

                      

                     

                    塗装に入ります。塗装の肉を盛る「下つくり」から「色合わせ」「クリアー」と進めます。以前の部分塗装の色が「タバコブラウン」だったので、同系色で塗りました。 「水研」「バフ磨き」して完成です。

                      

                     

                    フレイムメイプルは日本では「虎杢」とも呼ばれます。たしかにタイガーの背中の紋のようですね。

                     

                    クラシックのロゴが入ったヘッド。ペグは昔ながらの(クラシックの)ブッシュ式のクルーソン。ピックアップカバーがないオープンタイプのハンバッカーPUがオリジナルとして装備されています。(60年代はカバーがあったのをハードロッカーギタリストが外したのを基準としたと思われます)

                      

                     

                    ソーサー型ノブ。その下にはメモリの位置を示す金具(ポットポンター)が取り付けられています。(これを4つ同じ方向にピッシ!と決めるのが難しいんだ)針金バネでサドルを押さえるチューン・オー・マチックにアルミ製のストップテールピース。

                      

                     

                    重低音から空間を切り裂く高音まで伸びやかに響かせるのがレスポールサウンドです。依頼主は今回の修理開けに合わせてマーシャルアンプを購入されました。ベストマッチですね。

                     

                    関連ブログ: ギブソンギター修理 インデックス

                     

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                    2018.08.26 Sunday

                    リペア ファイル その482

                    0

                      フェンダーUSA・アメリカンスタンダード TE  /  キャビティざくり加工・PG修正加工・PU交換・プッシュ式ポット交換・配線やり直し

                       

                      フェンダーのアメスタ・テレキャスターにSEYMOUR DUNCAN のSTHR-1b Hot Rails BridgeをリアにSTHR-1n Hot Rails Neckをフロントに載せ換えました。これでハンバッカーサウンドを手に入れることができます。4芯仕様なのでコイルタップスイッチを増設し、Hの片方のPUだけ鳴らしてシングル風サウンドも楽しめるように改造します。

                       

                      TEのキャビティは狭いためコイルタップスイッチを増設する場所がなく、ポットをプッシュ/プル式2連ポットに交換して切り替えるようにしました。アメスタのキャビティは通常のTEよりザクリが浅かったので、ルーターでザクリ加工しました。またピックガードのフロント用の穴もHot Rails を取り付けるにはほんのちょっと狭かったため、トリマーで加工してあります(ほんのちょっとの加工でも機械加工しないとプロの仕上がりにならないため)

                         

                       

                      Bournsの500kΩ2連ポッ2個とハム用の0.022μFコンデンサーを用意。配線します。キャビティが狭いためPUからの余分な長さのシールドが出ないように注意します。TEのフロントからは距離があるので長過ぎず短過ぎずちょうどいい長さに。

                        

                       

                      こんな具合に収まりました。フロントのSTHR-1n はピックガードに吊るすんじゃなくてボディ直付けでした。

                        

                       

                      通常のテレキャスのノブを引っ張るとシングル風サウンドにに早代わり。(シングル風と書くのは構造上そのままシングルコイルでないためと、ポットやコンデンサーがハム用に交換されているので出音がシングルサウンドとは違うためです。しかし、このSTHR-1・Hot Railsは音が痩せないた感じかなく、実践で使えるサウンドでなかなかよかです)

                        

                       

                      このモデルは面白い作りでした。表と裏にローズ単板で中心材はパイン材(日本の松のような材)の3層構造になっています。左の写真はネックポケットですが、節がそのまま見えます。針葉樹と硬木の組み合わせで「ふくよか」でかつ「きらびやか」なサウンド構成になっていてます。

                        

                       

                      ヘッド側にロッド調整穴が開いています。ペグはロトマチックで1〜4まではポストが短くなっていてます。ナットから角度が取れます。

                        

                       

                      ルックスはジョージ・ハリソンのオールローズTEを彷彿させますが、あれは重いですからね。このモデルはパイン・サンドイウッチ構造ですので軽いです。タップスイッチ付き2Hテレキャスター改造で、どんなジャンルでも使えるモデルになったと思います。

                       

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