荒井貿易のアリアドレットノート。中国メイド。アリアは昔からずっとアコギを委託生産していますが、その蓄積があるためか 知名度はそれほど高くないけれど質が高いです。
キクタニが扱う”GUITTO”製PUシステムGGP01を装着します。(エフェクターメーカー”JIYO”が作っているらしい)
まず、ギターボトムのストラップピンを抜きます・・・抜けません。プラスチック製のピンが強く押し込んであると抜けないんです。
そうなると切るしかありません。
エンドピンジャックのための穴開けが必要ですが、一度の12?の穴を開けるにはリスクが高すぎます(ドリルが暴れる可能性大)。小さな穴からコツコツと大きくしていくのが安全です。
アンダーサドルピエゾを仕込みます。
中国製のピエゾはサドル側に3?に穴を開ければ上から通すことができます(プラグも3?だから。そのほかの国のモノはピエゾが結線してあることが多く下からピエゾを仕込むことが多いですね)
ジャックからの配線とPUからの配線をコントロール部にプラグインしました。
サウンドホールにクリップするスタイル。新しい!
ピエゾとマイクの2wayでこの価格・・・取り付け代金の方が高くてごめんなさい。でも簡単にいかないのよ。
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#ギターリペア東海地方 #ギター修理中部
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”松岡良治”ギターbrothersです。たまたま同じ時期に修理にやってきました。先が杉(シダー)で後が松(スプルース)です。
まずはM60。駒が外れていました。再接着する前にトップ面を整えます。
駒の裏に木屑がついているので、濡れたティッシュの上に一晩おいて接着力を弛めクリーニングします。
さらに変形しているのをアイロンヒーターで矯正。
接着準備。裏側の当て木は力木のパターンに合わせて作ります。(クラシックギターはパターンが多すぎて使い回しがしにくい)
接着。
完成しました。
シンプルなヘッド(ですがクラシックギターでは普通ですね)。
トップ単板仕様、サイド&バックはローズ合板。
こちらはMH100。ナット交換にになります。
同時に弦高調整なども行います。ヘッドにストライプが入っていますね。
トップ単板仕様、サイド&バックはローズ合板。
M60より少し品質が高いです。でもどちらもよくできています。
松岡ギターは製造中止してしまいましたが、リーズナブルで質の高いクラシックギターを作ってきたと思います。アコギメーカーもクラギを生産していますが、松岡ギターはクラシックギターのみ。その分クラギの細部の作り込みは松岡に軍配が上がるでしょう。
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日本ではジャンボタイプと呼ばれるギルドF50。ギブソンのJ200もジャンボタイプですね。アーチトップ・フルアコのサイズを踏襲しています。
PUを外す作業ほか、全体のメンテナンス(状態検査)を兼ねて持ち込まれました。
指板のバインディングの接着が切れて浮いています。
エポキシ系の接着剤で固定しました。
指板が痩せてフレットの端がバインディングを押して外れるケースが多いですが、今回は接着剤の経年劣化だと思います。
完成。
PUが仕込まれていましたが、使う予定がなく外すことに。生音重視の方はアンダーサドルピエゾは外した方がいいですね。
ピエゾの分サドルが削られていますので、サドルを作り直すことに。同時にローの出を改善すべく・・・
6弦と5弦のブリッジピン穴からサドルピークへの立ち上がり角度を取るべく”誘導溝”を切り込みました。
サドルとブリッジピンの距離(特に6弦側)が狭い・・・こういう設定なので仕方ないですが、サドル高がギリギリなのでこの加工は特に有効でした。
サドルとブリッジピンの距離は各社 試行錯誤しているようで、年代によってバランスが違います。(マーチン社なんかも同じ)
グレードの高い機種は、ヘッドのバインディングが何重にもなっていてゴージャス感を醸し出しています。
ローは改善されたんじゃないかな。J200もそうですがボディマスの割に低音がイマイチなのは、サドルピークへの弦の立ち上がり角度に問題があるんじゃないかと考えています。
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”リトルマーチン”と呼ばれるミニサイズのマーチンギター。キャンプなどに持って行くのは最適でしたね(廃番になっている)。
駒がすでに外れていました。さぁ再接着の準備と思ったら、このトップは木材ではない!(サイド&バックも)。メーカーは”ハイプレッシャー・ラミネイト”とうたっているが建築材でいう”デコラ”ではないのか?
駒は”リッチライト”というパルプを圧縮して樹脂で固めたもの。硬いです。
駒再接着で使う「トップの塗装を剥がして接着力を高める」と云うことができないのでビス止めにします。
内部のブリッジプレートも接着不良だったのでローズでブリッジプレートを作製。
エポキシ系接着剤で留めてからビスで補強。
内部のカット。
黒いポジションマークでビス穴に蓋をして完成。
力木は木材でしたが、いずれ外れてしまうのではないか・・・(デコラは基本的に接着強度が出ないのです)
トップの面を取ると樹脂製の素材が見える(それが丁度バインディングのように見える)。指板はリッチライト製。
ネックは細く割いたバーチ材を圧縮接着した新素材(ストラタボンド)。強度は十分でしょう。
新素材を上手く使いコスパのいい楽器に仕上げていますが、接着剤が効かない素材はどうなのかな(これ用の接着剤もあるのかも知れないが・・・ただゴム系の接着剤は楽器向きではない)。
関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307
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グレッチの”ホワイトペンギン”。ゴージャスなギターでカッコイイのでつい欲しくなりますよね。
このギターしばらくお休み状態だった様でメンテナンスにやってきました。
フレットが随分減っていましたので「フレットすり合わせ」することに。
平ヤスリで凹んだところまでフレットを削り、その後 半丸ヤスリ等で頂点を切り出してからペーパーで磨きます。
ナットも一部フレット高よりも低くなっているところがあり、ビビるため交換しました。
弦はギザギザ状になっているためチューニングするたびにナット溝を削るのです。そのため低くなって行く。
アウトプットジャクも緩くなってノイズが発生し出していました。ジャックもプラグがin-outを繰り返すと金属同士で摩耗してすり減っていきます。そうするとガタが出て接触不良を起こすのです。(ナットもフレットもジャックも消耗パーツとお考え下さい)
内部が中空になっています。ハウリングが起こりやすい構造です。
ビグスビーユニットの弦留めのコツ。弦のボールエンドをあらかじめ曲ておくと・・・
ピンに引っ掛けやすくなりますよ。
1.2弦が開放で共振しやすい・・・何らかのミュートが必要か・・・(共振は個体によって差がありますが”じゃじゃ馬”をいなすように扱うことも必要か。リペアマン泣かしです)
シングルPUの内部構造。”ダイナソニック”と言われるPUは複雑な形をしています。
個性的なルックスであり個性的なサウンドでもある。オールマイティに使う楽器ではないですが、ここぞ!という時に光るギターですね。
ピックガードに”ペンギン”が・・・
決して弾きやすいギターではないでしょうが、男心を引き付けてやまない魅力で”永遠のマドンナ”的な存在だと思いました。
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なんと珍しいギターをお預かりしました。ヤスマ楽器製造のヴィンテージギター1969年製。この楽器はオールマホガニー単板仕様でマーチン00015Mを模したものと思われますが、随所に工夫が見られました。
ヤスマ楽器は名古屋千種区で創業したメーカーとのことですが、同じ地区出身の私も実物を拝見したのは初めてです。
過去にいくつかの丁寧なリペア歴のあるギターで大切にされてきたことが伺えますが、見せてもらったときには弦高が高くネック側と駒側で手を加えないと使えない状態でした。依頼主とやり取りして大きく修正することに。
ネックの仕込み仕込み角度を適正にしてから、指板調整します。(フレットも減っていた)
ジェエスカーの背の高いフレットを打ち込みます。
ヘッド側に向けて指板上で仕込み角度を強くしてあります。フレットを磨いて・・・
駒は一度張り直してありますが、厚みがあったので上面を削ります。削るとサドル溝が浅くなるので再び切り直す必要が出て来ますが、弦長もズレていたのでこの期に正確にします。
サドル溝を弦長補正した位置に掘り直します。
それから、ブリッジピンからサドルピークまでの立ち上が角度がつくように”誘導溝”切り込みます。
駒が薄くなった分、裏側にブリッジプレートを増設して弦の巻き線部がサドルにかからないようにします。
補強にもなるし。(トップがやや膨らんでいましたが、過去に修正してあってこれ以上手が加えられません)
完成。
12Fで1弦2? 6弦2.5?まで下げました。
ネックは再塗装されていてとてもキレイ。(ヘッド側にトラスロッドカバーがあるところだけマーチンと違う)
このラベルが時代を感じさせます。
製造年月日。69年製とある。55歳です!
ネックジョイント部に特徴がありました。クラシックギターのような”レイズドフィンガーボード”になっています。この工夫はクラシックギターではハイポジションの演奏向上のためと、トップに対してネックを逆アングルに仕込むことによって、レスポンスと音量アップを図る意味で用いますが、ヤスマさんはそれを狙ったかどうかは定かではありません。しかし手間のかかる加工をあえてやっています(そのためネックリセットはできない構造)。
枯れたサウンドというより若々しさを感じました。69年にこんなギターを作っていたなんて凄いなぁ。まさしくジャパンヴィンテージ!
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ジャパンヴィンテージYAMAHA L-10後期モデルです。ブリッジの後側からトップの張り合わせ面に沿って割れ(亀裂)が入っていました。トップは湿度によって収縮しますが、ブリッジがあるとその部分は伸び縮みできなくて、ブリッジ前後から割れてくることがあります。
亀裂した部分に接着剤を流して留めてもまた収縮で広がってくる可能性が高いので、薄板を差し込んで留めてしまいます。
こうするともう割れてくることはありません。
接着剤が乾燥したら飛びだしたところを削って・・・
薄板部に色をのせて周りと馴染むようにしました。その後、塗装を盛って面一(つらいち)に仕上げます。
念のため裏側にもパッチを当てておきます。
ヤマハは内部の作りもいいですね。
完成写真。
トップはエゾ松が使われています。国産材ですね。
フレットがだいぶ減っていましたので「フレットすり合わせ」。
フレットピークを再び鋭角に切り出すとピッチが安定し、コードもきれいに響きます。
真っ黒な黒檀指板(昨今はこういう良材がなくなりつつあります)
ヤマハのLシリーズは当時の学生にとって憧れのまとでした。
パリサンドルのバック&サイド。柾目ですよ。
これからも受け継いで残すべき国産ギターのひとつだと思います。
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倒してネックが折れた状態で持ち込まれました。完全にネックは外れていました。コントラバスはずうが大きいっから倒れるとダメージもデカイ。
トップ・サイドとも合板製ですので”削る”と却って荒が見えてしまうので、”盛って”直すようにします。
よく見るとヘッドも折れていました。
接着剤を摺り込んで圧着します。
ネックの付け根から外れていましたので、太い木ねじ(真鍮製)でヒールブロックとくっつけます。(バイオリン属の正式な修理方法ではないですが、強度を優先しました)木栓するために穴は2段回加工してあります。
補強材を圧着。
色付け (下側の丸い穴痕は糸巻のツメを逃げるために掘ってあった)
塗装に入ります。普及機はバーニッシュ(ニス)塗装でなくラッカーやウレタン塗装がされているので、ここはラッカーを使いました。
濃いめの色でぼかしています。木栓がしてあるので修理箇所が目立ちません。
糸巻の滑車が擦れてチューニング仕切らないので、交換しました(普及機のパーツは剛性が低いものが使われていてこういう現象がよく起こる)。ポスト位置が違うので埋めたり穴開けしたりして完成。
駒にひびが入っていたので、こちらも急遽交換しました。チャキやスズキのコントラバスはもう作られていませんので、日本製の普及機はオリエンテのみです。中国や東欧の楽器に押され気味ですがオリエンテには頑張って欲しいです。
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Made in Canadaのギター「サイモン&パトリック」。高級ブランドにはならず単板製の普及品を作っているブランドです。コブクロの小渕さんがかつて使っていた"Seagull"も同系列のギターで、カナダ材をうまく使っていい音のギターを作っています。
ネックが「元起き」して弦高が高くなっていました。
ネックアイロン矯正して仕込み角度を戻してます。(このネックなかなかしぶとい・・・)
木材は温度をかけると曲がる性質があるのでそれを利用するのが「アイロン矯正」です。
どうしてもフレットレベルのバランスが悪くなるため「フレットすり合わせ」して修正します。また丁度フレットが凹んでいたりするので、この期に調整する意味も含んでいます。
平ヤスリでフレットピークを整えてから、半丸ヤスリでピークを切り直します。
ペーパーの番手を変えながら磨いて完成です。(ナット溝の調整もします)
どこまでもシンプルな作り。
シダーTOPです。日本では「杉」と訳していますが 国産の杉よりCeder材は腰があり弾性が高いです。スプルースより弾性は劣りますが、早く”鳴り出す材”とも言われふくよかな出音が魅力です。
クラシックギター(ナイロン弦)ではシダーTOPも人気ですが、鉄弦(スティール弦ギター)ではスプルースTOPの方が認知度が高くあまり一般的ではないのです。でもシダーTOPもいいですよ!(強調してます)
長い目で見ると(ストラディバリウスの例から)スプルースに軍配があがりますが、実践的に考えるとシダーは大いに戦えます。あなたの愛機になり得ますよ。
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”ポール・リード・スミス”のメイプルネック・ディタッチャブル仕様のモデルで廉価版のSEとは違うもモノとのこと。(詳しいことはちょっと分からないんですけど・・・)たぶんSEができる前のシリーズでしょう。
3ハムで真ん中はST用の細いハム。トグルスイッチ仕様ですがストラトに寄せていると思われます。
ネックの反りが顕著で弦高が高く、フレットもバラついていました。
ネックを外すのにPUを外す必要があります。ロッド調整します。その際 一度逆時計回りで弛めてから締めるといいです。そうするとどれくらい締めたか確認できるので。
「フレットすり合わせ」します。平ヤスリでフレットピークを整え・・・
その後半丸ヤスリでピークを切り直し、ヤスリで付いた傷をペーパーの番手を粗いモノから細かいモノに換えながら磨いていきます。
完成。ピカピカに。
フレイムメイプルネック。ブラックタスクのナットはなぜか深い溝・・・
この後ジョンメイヤーの監修でヴィンテージSTテイストの”Silver Sky”が発売になったので、このモデルはお蔵入りになったと思われます。
セットネックでなくディタッチャブルにすることでストラトっぽい”歯切れサウンド”を求めたシリーズだと私は推測してます。
昨今はギブソン社やフェンダー社と並び称されることが多くなった”PRS”。杢目だけの人気かと思いきや世界のプレーヤーに評価されるメーカーに成長しました。製作側としてはそこまでほれ込むことはないギターですが、弾き手が選ぶのですから認めざるを得ないですね。
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フレットをステンレス製の交換する際に21Fを22Fにする「つば出し加工(指板延長)」しました。メイプル指板は塗装が伴うので「フレット交換」時に加工するのがベストタイミングです。
フレットを抜いて仮の指板調整をしてから延長部に「欠き取り加工」してから、この指板と同じような木目のメイプル材を探して接着します。
22フレット位置をマーキング。
溝を切り込みます。
端を丸め、指板アールを手鉋で造作し、再度全体の指板長を行ないます。
ヘッドと色合わせし、指板塗装。
今回は塗装後にクランプ式「フレット打ち」を行ないました。ジェシカー”スレンレス”フレットを使用。
フレット交換は、先のフレットの脚(タング)と新しいフレットタングとの溝調整が大切ですが、ローズ指板とメイプル指板でもその硬さが違うことを考慮しつつ作業します。(メイプルの方がしまりがルーズかな)
またステンレスフレット自体硬いので加工の難易度があがります。
延長した部分がピックガードに当たってしまうので、「ザクリ加工」が必要。
ルーター加工します。
依頼主の要望でブラックタスクのナットを付けました。
完成!
ステンレスフレットはリペアマンにとって加工作業し難いモノですが、プレーヤーにとっては減らないし滑りがいいしスグレモノと言えるでしょう。ハイエンドギターでは定番ですが、全機種に搭載されるのはもっと先になるかなぁ。アコギのローフレットだけでもこれにするとフレットが長持ちするので最適だと思うのですが、メーカーさんいかがでしょう?
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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毎年言ってることのなので、あまり言いたくはないけど「一年経つのは早いなぁ」です。
コロナウイルスはようやく表向きは収まって、やっと普通が戻って来たはずなのにコロナ前とコロナ後の世界は違っていますな。
地方の商店街はずっと低迷しています。特に本屋さんや楽器屋さんは風前の灯火のようで消滅しそうです。
本屋さんの問題は時々文化人が問題意識をメディアで表明してくれますが、楽器屋さんはまったくです。
地方の楽器屋さんは楽器はもちろんCDが置いてあったり、譜面なども提供してくれていましたが、どれもネットで入手できるのでその存在が危ぶまれています。この一年私もCDの新譜はほとんど買っていないし・・・(ライブでの直販は買うようにしている)
インターネットが普及するまで地方の楽器屋さんは音楽の情報源の重要な位置にあったのですが、その役割も変わってしまいました。
コロナでライブが自粛していたのが解禁になって動きもあります。
「ぼっち・ざ・ろっく!」の影響でエレキが少し売れたようです。業者さんに中には「コロナ中はあまり大きな声で言えなかったけれど、実は売り上げがアップしたんですよ」というところもありました。業界トップの島村楽器は最高益だったらしいし。国内メーカーでも輸出は好調で、コロナ過は同じ業界内でも差が出ました。体力がないところは厳しいです。(御多分に漏れずウチも)
リペアはブログを読んでくれる方が、わざわざお越しくださったり遠方から送ってくださったりして、アップする努力を続けたかいがあったと思っています。有難いことです。お眼鏡にかなったかどうか分かりませんが、どれも精一杯はやっているので実力があったのか、眉唾ものだったのか、の判断はお客さんに100%委ねることになります。
ビンボー性のせいなのか、リペアはコスパのいいものをお勧めする傾向が私にあります。ただし古い楽器や重症の楽器は、どこまでも手がかかることがあるので、本当は時間と予算はゆるせばもっと完璧にすることも可能です。でもそんなお任せ修理は現実的でないこともよく分かっていて、予算内で最大限のリぺアを心掛けています。
製作も少しずつ力を入れています。いわゆる”製造業”ってやつですが、これがほんとに曲者で利益なんかでない仕事です。同じものを大量に多くの人間で流れ作業で作らないと市場に乗る価格にならないですね。ネックは下請けで作り、力木なんかも外注してパーツを揃えて作るのがメーカーの仕事です。個人製作家は、力木ひとつも原木から切り出し幅や長さを決め 最終的にアールを付けるのすべて一人で手作業でやるので準備するだけでもたいへんな時間を要します。
例えばエレキでもネック製作の方が、ボディ製作より時間がかかるというと大半の人が驚きます。専用機が揃った工場で作るのと汎用機を駆使して作るのでは、圧倒的に時間の差がでます。そしてそれが当然価格に影響します。なにも手作りがすべていいと言っている訳ではありません。専用機の方が精度がでることはしばしばあります。精度がよくて価格が安いのは歓迎すべきことなんですから。
でもね、一人の人間が製作するのって大げさに言えばロマンがあるでしょ。そこに物語が生まれる。そこを買ってもらうしかないのかと真剣に考えています。
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メイプルTOP・マホガニーBACK・ダブルカッタウエイのARシリーズは、ギブソンLP(レスポール)を模して開発されたそうで、レスポールの重低音を再現するには、この厚さのマホガニーBACKが必要だったそうです。私の親方が星野楽器の工場長だったので、そんな逸話を教えてもらったことがあります。
40年以上前 愛知県の尾張旭市の三郷町に星野楽器の工場があってそこでギターも作っていたのです。中学生だった私はその脇道を抜け塾に通っておりました。ドラム以外にもギター製造していた時期があるのですね。
特定のポジションでビビり音が発生するとのこと。知らべるとフレットレベルが均一でないです・・・
どういう経過でレベルが不均一になったか不明ですが、移動時の振動とか部屋で衝撃があったとかでフレットの一部が浮くことがあります。「フレットすり合わせ」してレベルを整えます。
ヤスリでフレットピークを削り、全体にレベルを均一にします。その後再びピーク(山頂)を切り出してからペーパーで磨いて行く行く作業が「フレットすり合わせ」です。
通常のギターのフレットならば1度は「フレットすり合わせ」でコンディションの改善はできますね。その後は「フレット交換」になります。
ARはレスポールのウイークポイントを日本人クラフトマンのアイデアで改善されています。
PUは3点支持(角度をつけることができます)。PUはHMとシングル切り替えスイッチ付き。ブリッジはチューンOマチックよりサドルの補正幅が広い。ブリッジ下にブラス製のアンカーブロックが埋め込まれてtいる(サスティーンのため)。ストップテールピーズは弦を外しても脱落しない。などなど・・・
ヤマハのSG/アリアプロ?のPEも同じような発想で改良されています。面白いですね。
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ここのところメンテナンスを依頼されている”サトーカズオ”。繊細な楽器です。
バックから異音がするとのことで送られて来ましたが、その時点では問題個所が分かりませんでした。しばらく養生しておいたら、たしかに”力木”が外れているような音が・・・
湿度の関係か。浮き箇所を特定しました。力木の端が外れています。
ボディをクランプで挟んで置いて、内部に”つっかえ棒”を差し込んで圧着します。計6か所修理。
裏板の木材は「広葉樹」を使用することが多いのですが、表板に使う「針葉樹」より材の横方向への収縮率が高いのか(詳しいデータがないので推測だが)表板より裏板の力木が外れる率が高いと経験上感じます。裏板の力木修理が断然多いです。
材の収縮によってバインディングがウエスト(腰)辺りで外れることもあります。
表板は乾燥するとトップが下がり、湿度が高くなると上がる傾向があり、それによって「弦高」が変化することをユーザーも知っておいてくださいね。適正な湿度の部屋で養生すると戻ります。
ギターは置かれた環境によって材木が動きます。なにせボディは3?前後の厚しかないのですから。
関連ブログ:http://blog.9notes.org/?eid=1096
クラシックギター修理 インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=648
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ダブルトップ製作の第一人者”クォーユロン”のルネッサンス/19世紀ギターです。指板にユリの花のインレイが入って可憐なお嬢さんです。ネック反りがあったのとネックがやや太いことから「ネック握りを削り直し」することに。
反ったくらいですからネックの剛性を上げないと細く削ることはできません。本来は指板を外して内部を補強するといいのですが、ダブルトップゆえトップが華奢にできています。そこで指板の表面から黒檀製の木芯を入れる加工を選びました。黒檀指板に黒檀木芯ならば目立たないはずです。
この加工用に専用ジグを作製しました。ここの精度が完成度を決めるため試行錯誤しながら作り上げました。
ルーターによって指板脇と平行な2本の溝を切り込みました。
その溝に埋め込む”黒檀製の木芯”。クラシックギターやマンドリンのネックの内部には、このような木芯加工をして剛性を上げているものがあります。
ピッタリに作って接着。
飛び出たところは削って面にします。
このように加工できました。その後フレット溝を切り入れます。
依頼主がお持ちのもう一本のルネッサンスギターをお借りして”握り”を計測。
それを基に型紙を作り、ネック裏を削っていきます。
こんな感じ。
フレットを打ち直します。フレットの脚(タング)が強めに入るようにして剛性をアップ。
塗装に入りました。
やっと完成。お待たせしました。
最後は組み直し。(ペグの根本にベアリングが入っている)
サドルも交換して適正値の12Fで1弦2.5? 6弦4.5?に。
インレイのリリーに影響なく仕上げることができて安堵しました。
全体に貝が入って綺麗です。
綺麗なだけでなく”鳴り”は、フルサイズのクラシックギターに引けを取らない優れものです。ユーロンは研究熱心な製作者ですので19th仕様を21th仕様に生まれ変わらせることができたと思います。
Guo Yulong日本専属販売代行 https://nakamineguitar.com/yulong2.htm
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ギター工房 9notes ナインノーツ /勝田進
ブログ「古いギターはいい音がするのさ。」
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海外在住の依頼主が帰国した際に持ち込まれました。海外でもこのブログが観られいることに驚きましたが、そういう私も海外のリペア工房を覗いているなぁ。そんな時代です。
2回にわたり修理したのを一挙にアップさせてもらいます。
J200のブリッジは、平らな構造でブリッジピン穴からサドルへの立ち上がり角度がつくにくいため 弦高を下げると弦振動エネルギーがサドルに伝わりにくくなります。そのため、ピン穴からサドルへ向かって「弦の誘導溝」を切り込みました。
手で切り込む時もあるのですが、深くしたかったのでルーター加工。
さらに弦留めの位置を下げるために、ブリッジ裏にプレートを張り付けます。
接着。ただし後々の修理ため「両面テープ」を使用しています。いつも”ひっぱり圧”が掛かっているので外れることはありません。
黒檀製ブリッジプレート。
これでサドルが低くても「立ち上がり角度」が確保できました。
2回目の修理。サウンドホールの指板脇に割れが入っています。古い楽器には案外こういうケースが多いですが、指板とトップ材の収縮率の違いと指板エンドに下向きの力が働くためだと思います。
トップとは木目の方向をクロスさせるように補強材を張り付けます。
ボディのボトムのエンドブロック付近で浮きが確認できます。
2方向から接着しました。
割れたところにラッカーをのせておきます。
段差はこれで解消。(経年変化のラッカークラックがはいっていますね)
完成。
J-200はメイプルネック、メイプルサイド&バック仕様ですね。これはアーチトップのジャズギターと同じ仕様で、サイズもほぼ同じです。ここがマーチンタイプとの大きな差です。
私も昔 海外で働きたいと考えていたことがあります。米国の製作学校卒業後そう願いましたが、語学がダメでしたね。でも若い人にはどんどんチャレンジしてもらいたいな。
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いろいろクラシックギターを保持されてきた依頼主が音色を気に入って使われている”Ken Tamura”。(有名なルシアーの楽器が必ずしも全部いい音とは限らない)
過去にリペアが施されていましたが修正箇所がありました。
フレットレベルにやや難があった”ビビり音”が出ます。「フレットすり合わせ」してフレットピークを整えます。
クラシックギターは弦高が高いため(12Fで2.5〜4.5?)フレットピークにやや難があっても問題が出にくいですが、それでもフォルテッシモを弾くときには問題個所にビビり音が発生しますね。(「すり合わせ」してない楽器が結構あったりします)
弦高が適正でなかったためサドルを交換します。
アルアレイ奏法では弦が円振動しますから6弦側が低いとビビり音が発生します。またメーカーによっては、弦の振幅が大きいので6弦側は4.5?は欲しいです。(そこを4?で・・という依頼主に対しては右手のコントロールをお願いしたい)
TOPに修理痕があってそこを目立たなくするために「表板にオーバーラッカー塗装」することにしました。
全体をクリーニングし「化粧直し」した感じに仕上がりました。
以前修理された方か?楽器内にご自分の名前を残されています。私はリペアマンの仕事は匿名性が高いと思っておりますので、楽器に名前を残すことを良しとしませんが中にはそういう方も見えます。
いい楽器はいい音ゆえプレーヤーに愛され演奏され続けるので、経年変化でどうしてもメンテナンスやリペアが必要になります。それゆえその修理が、後世のリペアマンにとって直しやすく修理されていることが大切だと考えます。
バイオリンはすでにそうなっていますが、ギター修理はまだまだといった感じであります。それはギターは大衆楽器なのでメーカー品が多く価格帯が低いゆえ、修理にそこまでお金はかけられないのが理由でもありますね。
でも本当は値段の高い安い関係なく「気に入った楽器」は本来の鳴りが復活するように直してあげるのがいいのですが・・・(希望)
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ヤマハのFG700の現物を見たのは初めてです。’72〜’74までしか製造していなかったそうです。ジャパンヴィンテージのレアモノですね。
古いがゆえにあちこち問題が発生しています。また過去のリぺアの手直しが必要でした。
駒が剥がれかけていたので「駒剥がし再接着」します。ラバーヒーターで熱を与えて・・・
駒を剥がします。
エボニー(黒檀)製のブリッジ(駒)をトップアールに合わせておきます。
駒再接着。
ネックバインディングが過去に修復されたいましたが、あまりにも素人仕事だったゆえやり直します。剥がしてから接着面をひたすらクリーニングします。(接着剤でコテコテだった)
新しいバインディングを巻き直します。半分ずつ・・・
反対側も・・・
ポジションマークも入れ直します。(やり直し仕事は却って手間がかかってしまう・・・)
トップ割れが数か所ありました。
センター割れ部にはパッチを当てました。
力木も何か所か外れています。
力木外れはビビり音や雑音の原因になります。(古い楽器、特にニカワをい使っている場合はどうしても力木外れが起こりますね)
ジャッキを使ったりして再接着。
外側からもクランプでジャッキによる内圧を受け止めます。これでしっかり接着できます。
サドルも牛骨で作り直します。この時代のFGはなぜだか指板RとサドルRが違っていて、1弦6弦で合わせると2.3.4.5弦が高くなってしまいます。最終フレットのアールに合わせて指板Rも決定します。
完成。(ロングサドルです)
「フレットすり合わせ」してあります。
このバルタン星人のようなヘッドがいかしていますよね。
ピックガードは一旦外しましたが、新たにオーナーによって張り直されます。トップには塗装クラック(ラッカー塗装なのか)など入っていてヴィンテージ感が満載!
出音ともどもルックスもジャパンヴィンテージに相応しいギターと呼べると思います。
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ビンテージ感満載の1961年製の”ES−345”。”335”の兄貴分でバリトンスイッチによって多彩な音作りが可能です。
古い楽器ですのでどうしても劣化してしまう部分が出て来ます。バインディングセルも痩せて割れたりしますね。
塗装が剥がれ落ちているところがありましたので、塗装を盛って修復します。
欠けたバインディングを似たようなセルから切り出して修復。1?あるかないかの薄さです。
ポジションマークは”パラレログラム・インレイ”。
バリトーンスイッチ。それの心臓部チョークコイルがリアPUの後ろに仕込まれています。
依頼主はプレーヤーであってコレクターでないため、ビンテージギターが高くなってくるとライブに気軽に持っていけない、と嘆いておりました。音がいいので使いたいのに盗難や事故が怖くなってしまうのです。悩みどころですねぇ。
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GRECO RG-550 / ネック折れ再接着
Z世代の依頼主が持ち込んだ’80年代製のグレコのリッケンバッカータイプギター。お若いのにこういうギターに興味を持ってくれてオジサンは大変うれしい。
ウチは山の中にあるので学生さんは親に車で連れてきてもらわないといけないのです。わざわざありがとう。(バスは一日駅との2往復しかない)
ネック折れが一度修理してあるのですが、素人さんがやったのかまた剥がれて来ました。古い接着剤をかき出して再び接着しました。
このロゴなんとかリッケンバッカーに似せようと努力してるところが今見ても笑える。
PUがひとつ断線していましたが、代わりとなるPUをネットでゲットしたそうです。その根性がすごいな。
現代の音楽に使える楽器がどうかは微妙ですが、70〜80年代のギターはおかしなモノが多く、まだまだ埋もれています。70年代ビザールギター後のジャパンオリジナルエレキにもっとスポットが当たってもいいと思っております。若者よ荒野をめざせ。
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名器”赤ラベル”。軽快なサウンドで多くの人を唸らせるFG-180。ただ、50年も経過している楽器なので、ネックコンディションが悪いものが多いです。これも結構反っています。
できれば「ネックアイロン矯正」で修正したかったのですが、弦高が12Fで4.5?以上あると残念ながらアイロン矯正では収まらないです。依頼主とのやり取りから「リセット」することになりました。
まず14F上のフレットを熱を加えて外します。今回はフレットが減っていたので「リフレット」も同時にするためフレットは抜いてあります。
15F下に穴を開けてスチームを注入。・・・全然抜けない。
悪戦苦闘するもやっと抜けてくれました。
ダブテールの隙間と15F下の位置が合ってない・・・そんな!・・・こう言うこともあるんだ。(セオリー通りにはいかない)
ネック側のダブテールをクリーニングします。(ややアバウトな作りだが、60〜70年代の国産の中でヤマハはもっとも品質に厳格だった)
薄板をダブテールの両面に貼ってから再調整して仕込んでいきます。
仕込み角度を強くしました。
ネックとブリッジまでのセンター位置を確認し接着。
リフレットのための指板調整します。(ここでさらに仕込み角度の微調整ができます)
フレットを抜き去った痕・・・
昔のフレットタングは広いものがあって、Jescarフレットをそのまま打ち込んでも緩いのです。そこでタングを専用ペンチで広げました。それでも緩い場合はエッジの立ったハンマーの角を当ててタングを再整形。
調整しながら楔を打ち込む感覚で一本一本叩きます。
フレットピークを整えて・・・
半丸ヤスリで整形。その後磨きます。
低かったサドルも牛骨で新調。ロングサドルなんですよね。
ただ、FGのサドル溝は浅く作られています。高いサドルは弦圧で前転びするのであまりサドル高は上げられません。
ほどほどの高さ。それでいて12Fの弦高は1弦2? 6弦2.5?になるような仕込み角度にしてあります。
ナットも牛骨で新調しました。
今回は「リセット」させていただきましたが、FG-180で「リセット」までさせてもらえるのは稀です。販売当時の価格が安いためそこまで望む方は少ないです。それも仕方なしですね。
でもいい楽器ですので、できればグッドコンディションで末永く弾いてもらいたい。
この時代のギターのネックジョイントの方法は各社いろいろで、FGは過去のリペアデータがあるので蒸気でリセットできましたが、仕込み方によっては簡単にリセットできない場合もあります(ダボでジョイントとか)。最近のギターは14F以上トラスロッドが入っているので、ますますリセットしにくいですが・・・
マーチン社もそうですが、リペアしやすい楽器が後世に残ることになると私は思います。
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After and Before (再塗装後とその前)。入手されたLPにシールがペタペタ貼ってあったので依頼主が剥がしたが、塗装面がシールの粘着面に含まれる有機溶剤に侵され、クッキリとシール跡が残っていました。
依頼主はそれをきれいにしたいということで再塗装することに。全体の調整も含めて2段回で作業しました。
まずはフレットが部分的に大きく減っていたので「フレットすり合わせ」しました。
ピークを整えた後、三角ヤスリでピークを切り出します。
その後はペーパーの番手を変えながら磨いて・・・
フレットワークは終了。(この時点では元のトップ色が残っている)一度納品。
数か月後、2回目の作業にかかります。トップを塗装を剥がして塗り直します。地道に剥がします。(写真ではわかりずらいですが、シール痕が残っています)
ギブソン社の塗装はオールラッカーなので、下地までシールの溶剤が及んでいることが多いです。(クリアーだけ除いても後々シール痕が浮き上がってくる)やっかいですね。
ホビー用”MRカラー”からグリーン系をチョイスされました。(ウチでは依頼主に既製品に中からカラーの指定をしてもらっている)
バインディング部のマスキングをはがす。
PUをゴールドカバーのものに交換されました。王道の選択 フロント”Jazz” リア”JB”。
ゴールドのビグスビーユニットも取り付けられました。
いいよね。いいよね。
元々この個体はスポットラインで定番でないカラーリングがしてありましたが、シールを貼ったことで再塗装を余儀なくさました。ギターにシールを貼ると個性が出るし、好きなアーティストがやっていると つい貼ってしまいますよね。でもそこだけ色が変化したり(周りが退色する)、有機溶剤で溶けたりし楽器を損ねてしまうことも忘れないでね。
復活しました。依頼主のイメージは”グレッチ”とのことでなるほど、なるほど。オンリーワンのLPの完成です。
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東海楽器がマーチン社とライセンス契約し生まれたブランド”キャッツ アイ”。そのブランドの高級機CE-1500はウワサは聞いたことはあるが実物を見るのは初めてでした。なるほど外観はマーチンそっくりですね。
内部の作りは若干違いますが、オール単板仕様で年季が入っており貫禄があります。あちこちにガタがあったので当工房でリペア/再調整します。
トップの割れを補修します。
トップ割れに接着剤を入れてから、段差のあった部分にパッチを当てて補強/修正します。
割れが部が広い場合は薄板を入れるのがいいのですが、修正時に古い塗装面に触れると色が抜けて直した痕が目立ってしまうことがあるので、今回は塗装面には触れないようにしました。(ヴィンテージの外観を重視した)
エンド部はエンドピンジャック改造の痕跡の目立っていたので、なるべく自然な感じに戻します。
サイド割れなども修正します。
古い塗装面に手を加えると目立ってしまうので、ここは部分塗装して古みを演出。
エンド部全体にもクリアーをのせるタッチアップ塗装します。
ジャック痕が隠れるストラップピンを入れておきました。(こういうパーツも既製品であります)
長年の使用でフレットに轍(わだち)ができていました。
「すり合わせ」してコンディションを整え・・・
さらに、ロングサドルを新調しました。
この辺りがマーチン社ライセンスのリアルがありますね。(ピンは当工房の”スモークド乾燥済み黒檀ブリッジピン”に交換)
ロゴがなくトーチインレイが入って入るヘッド。NC加工でなく手でミシンで抜いたインレイは味があり、うっとりします。
ダイアモンドボリュートも手で加工されています。
全体に焼け色がついていており、一説には”カシュー塗装”だとも・・・
サイド&バックはマーチンよろしく柾目のローズウッド。
その出音は・・・内部の作りが若干違ったのでどうかと思っていましたが、杞憂でした。 なんて美しい音!きれいな音!時空を超えて蘇ったサウンドにしばし酔いしれました。
こういう楽器に触れることができるのは、リペアマン冥利につきますね。有難いことです。
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以前、当工房のShopで販売した『スモークド乾燥済みST用 アッシュ1ピースボディ材』を購入してくださり、自作で’54ストラトを完成された依頼主が、ネックを差し替えられました。すると不具合が・・・当工房で調整することになりました。
里帰りした娘を迎えた気分です。
フレットに傷があったので”すり合わせ”します。
三角ヤスリを使い再びピークを切り出して・・・その後磨いて完成させました。
このネックのジョイント部の平面精度が低いうえ傾いていたので、平面を出します。その際 元々のサドルのバランスを変えないようにしつつ12F上での弦高を正確に出さないといけません。(仕込み角度と平面精度を同時に出す作業)
何度も何度も削っては組み込みして計測、を繰り返します。(依頼主の希望で’54ネックらしくネックポケットから多めに出ているように)
今度はネックの裏面とヘッド部の塗装を剥がします。
塗装は別の工房に依頼すると思われます。そこのレリック塗装は素晴らしいのです。
レリック塗装されたボディを見るとその腕前が分かります。(私ではこうはならない・・・)
オールラッカー塗装にダメージとクラックが見事に入っています。
ピックアップカバーのレリックはご自分でされたとのこと。おいしそうな丸み。
パーツ類の古みも完璧!
’54 '57 '62 年式のストラトの音質や細部の違いを詳しく言い当てる知識は私にはないですが、どれも美貌の往年のハリウッドスターに思えてしまいます。グレースケリー・エリザベステイラー・イングリッドバーグマン・・・美しい!
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久々の”木工”のブログです。年に1〜2回程度”木工”の依頼が入ります。カトリック信者さんの慰霊が入る”祭壇”ですが、仏教でいう”仏壇”と同じものです。ここに十字架が入ります。
リペアとは仕事のモードが違うのでエンジンのかかりが遅いのですが、始めると”木工”の奥深さにのめり込みます。ギター製作はほとんど木と木を接着して作りますが、木工は組手が主です。また木は湿度で伸び縮みするので、それを受け止める細工も必要になります。
小さいもので 高さ38? 幅27センチ 奥行き22センチ 楢の木で製作してあります。
裏は曇りガラスが入り、内部に光を通します。
一枚板の開き戸は「ハシバミ組み」で反りに対応してあります。
サイドは「あられ組み」。
この組手は蟻組み「ダブテールジョイント」になっています。
仕口(組手)を見せるのと同時に強度も兼ね備えています。
腕の見せ所ですね。
引出しの鏡板は杢のある楢材。
供え物などを置くスペースとして使える様に蓋が付いています。
私は柳宗悦の唱えた”民芸”に感銘しています。いわゆる”用の美”ですが、手仕事の美しさにスポットライトを当ててくれました。日常の道具が繰り返し手仕事で作られる中で洗練され”美”に昇華されたのですが、アートの”俺が俺が”の自己アピールがないのが健全です。工業品でも同じで洗練されていくと美しい。マーチンギターなどは正にそうだと思います。
関連ブログ:http://blog.9notes.org/?eid=990
http://blog.9notes.org/?eid=340
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人気のある”カズオ サトウ”。ドイツ在住の製作家です。
トップの割れを補修します。反対側はすでに過去に修理されていました。ブックマッチなので反対側の同じ位置に割れが生じたのですね。位置を確認。
ニカワをトップの割れの隙間に流してから・・・
裏側にスプルーズ材のパッチを貼っていきます。裏からこんな感じに貼り付ける予定。
ひとつずつ接着します。木目に対してパッチの木目が直角になるようにしてあります。
磁石で仮の位置の決めてからクランプで圧着。
完了しました。(力木に工夫が見えますね。クラシックギターの力木はいろんなタイプがあって中を覗くのが面白い)
サドルも交換しました。12Fで1弦2.5? 6弦4?にしてあります。
3弦の音のバランスがイマイチということで、手製のストリングタイ(チップ)を付けてテンションが掛かるようにしてみました。(手製のチップの作り方:電気工事用の電線を繋ぐアルミ管を使います。管の横に2?の穴を開けたら完成。大変お安くできる)
オールセラック仕上げでした。
スプルース トップ・ローズ サイドバック・弦長650?
20フレットまで延長してあります。現代曲に対応するのは3オクターブ上の"C"まで必要になんですね。
クラシックギター修理 インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=648
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D-45並みのゴージャス感と繊細な音で人気のあるD-41。D-28やD-35にはない貫禄があります。
マーチンギターでは、しばしば起こる”バインディング外れ”。裏板(バック)の腰のくびれ部分から起こるのが定番です。これはローズが湿度変化で伸び縮みしたり、セルバインディング自体が縮む現象から起こるのでしょう。(表板の腰部分でも同様)
最初は腰部分だけだとしても、少し引っ張るとするするとほかの部分も取れてしまうケースが多いです。取れるところまで外してから接着します。(エポキシ系接着剤を使用)
縮んだ分はヒールの後ろ側で足すのも定番。(同じような色のバインディングを、その個体に合わせて削ったり切ったりして差し込みます)
完成しました。
D-41のバック・バインディングは3重なのでちょっとだけ手間が多い。
縦ロゴ。(憧れの縦ロゴ・・・日本メーカーも高級機には取り入れていたね)
D-45とは指板脇の貝入れバインディングや裏側の貝バインディングがないところが違うかな。ロングサドルでないところも。
D-42との違いは、ブレイシングが42の方は昔のやり方でややネック寄りになっているとか。その方は鳴ると思われますが、トップの剛性が下がるのでトップが膨らむ可能性があります。マーチン社も長い歴史の中でブレイシングの位置を変えたり、サドルとブリッジピンの距離を変えたり試行錯誤していますね。スチール弦はガット弦と比べて張力が強いのがその原因です。
関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307
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焼きゴテで刻印された”MOMOSE ”モモセ・ギター。このようなスタイルは初期モデルとのこと(お客さんから教えてもらった)。
細部までオリジナルに忠実に作り込んでありますが、ヘッド側にあるロッド調整溝とか22フレットであるとかモダンテイストでもある。
「弦高を低くしてなおかつビビり音なし」にはフレットピークの精度を上げる必要があります。
平ヤスリで精度を出しそのあとは、Zヤスリや半丸ヤスリでフレットピークを切り直します。
フレットに付いたヤスリ傷をペーパー各種で磨いて・・・
完成です。(このひと手間がビビリや音詰まりを解消してくれます)
内部はCTSポットにオイルコンデンサー、クロスワイヤー配線。
サドルのイモネジの頭が少々飛び出していて手の甲をブリッジに乗せると引っかかる感触が・・・この違和感に悩む方は案外多いですね。
イモネジの長さがいろいろあるので、短いモノに交換します。(イモネジにはインチサイズとミリサイズがあります。今回はインチサイスで6.4?。1弦と6弦はショートで後はロング7.9?に交換) またスティールとステンレスがあり錆びにはステンが強いですが、ヴィンテージ派はスティールにこだわりが・・・(正確には同じインチのショートでも7.9?というのもありロングは9.5?規格。なので高さは3種類あることになり、自分のギターの設定によって使い分けが必要です)
These are the before and after photos.(使用前と使用後)
弦高設定やサドルにイモネジの頭の問題は”プレーアビリティ”に直結しますのでお近くのリペアマンに是非ご相談ください。
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ジャパンヴィンテージに入る頃のフレットレス・フェンジャパのベースです。やはりフレットがある方が演奏しやすいそうで・・・
フレットを打ち込む準備に入ります。フレット溝にセルが入っているところを・・・
ズレないように注意しながらノコギリで刻んで行きます。
そして指板面の調整をします。
指板アールに合わせてフレットにアールを付けて・・・
一本ずつ打ち込んで行きます。フレットタングと溝の関係はネック剛性に関係しますから そこのところも考えながら。
フレット端の処理。
平ヤスリでフレットピークを整えてから、半丸ヤスリで再び頂点を切り出し その後磨いて完成です。
ナットも新調します。
完成しました。
本来のフレットレスベースの指板はフレット分の厚みが必要(+1.2?)です。そうでないとブリッジでのサドル高が低くなってしまうからです。この機はネックポケットでやや仕込み角度設定がされていましたが、指板厚は十分ではありませんでした。
フレットを打ったことで本来の仕込み角度/サドル高になり、出音に腰が出て来ました。
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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アル・ディ・メオラは米国人スーパーギタリストで”アコギの超早や弾き”でデビューしましたね。(私はスペイン人と思っていた)
弦高を最大に下げて早や弾き対応にして欲しいとの依頼で、ギターを点検した結果「 指板の状態を最適化にした上でジャンボフレットに交換するのがベスト」と提案しそれを実行することになりました。
オーバーバインディング仕様なのでフレット溝もひとつひとつクリーニング。
Jescar#57110(ジャンボフレットで背も高い)をチョイス。
フレット端を加工します。
(テンションがかかった状態でフレットが真っすぐであるように)フレットを打ち込んで行きます。それから「すり合わせ」「ピークつけ直し」・・・
フレット端をヤスリで斜めに削り(最終的には少し丸めます)続いて「磨き」上げて・・・
完成です。
ナットも新調してあります。
弦高はシムの調整で1弦1.5? 6弦1.75? (12F)とエレキ並みに仕上げました。
ただアコギは気温や湿度の影響でネックが動いたりトップが動いたりするので、さらに弦高が下がった場合はビビりますので追加のシムを用意し0.25?は上げられるように準備しておきました。
アコギで弦高を下げるには、ネックの状態がベストでなければいけません。反りや元起きがあっては難しいです。またサドル側に高さの余裕があることも条件でしょう。
このモデルはロゼットリングが貼り付けではなく、直にトップに加工してありました。つまりフラットでした。
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大阪の個人製作家”アリミツギター”。ドレッドノートですね。作りはシンプルなれど要所を押さえており、その出音は低域から高域まで鳴るうえ音量もあってすばらしい。
1弦側の弦高がやや高くその調整にやってきました。ブリッジ(駒)の高さが充分あるので上面を削り、さらにサドルを削るプランです。
カンナを使って黒檀の駒を削って行きます。
上面の面積が増えるので裾(すそ)部も削ってバランスを取ります。
全体を整形。
ブリッジピン穴からサドルへの弦の誘導溝を拡張しておきます。
サドルを削って弦高を下げ、かつブリッジピンからの立ち上がり角度を確保しました。
ピックガードが独特です。
シンガーソングライターの矢井田瞳さんも使っているようですね。
ボディはマーチン、ヘッドはギブソン寄りかな。
ボリュートもたっぷりあってネック折れには強い。
深いところからえぐるような余韻があるギター。その上質な音から「これってコスパはいいのでは?」と思ってしまいました。
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まとめて3本「スモークド乾燥」処理しました。スモーク窯には2本しか入らないのでローテンションしながら各30時間以上燻しています。
冬に裏山から広葉樹を切り倒して”薪”として用意してあるのを 窯で燃して火/煙として使っています。作ろうとすればスモークチーズでもスモークドハムでもできますが、そういうことはしません・・・
燻されたギターズ。
不織布で袋を作りその中に入れてあります。(火の粉から守ってくれる)
デタッチャブルネックのはボディとネックと別々で。
表面に油分が付着するのでエチルアルコールで拭き取ります。
拭き取った後は、バフで磨き上げます。
組み込み。
セミアコの組み込みは、少々やっかいです。このヒストリーの335は、Fホールからポット類を入れるように配線されていました。
シェクターのPUはホールピースが大きいですが、出力が高い訳ではなくチョーキングの際「音落ち」しないようになっているとか。
STシェイプでが、ハードテイルブリッジで24F使用。H-S-Hですね。
ハイエンドなギター。
こちらはヒストリーのST.ヴィンテージ仕様。ブリッジは”ウィルキンソンタイプ”。
どこ製のPUか不明でしたが、大変いいPUでした。
335タイプなれど、トーンノブを引くとコイルタップできます。多彩な音作りができますね。そのうえ各パーツはアルミ箔が巻いてありシールドされています。ギブソンよりも進化しています。ヒストリーの高級機は、グレードが高いことが今回バラシてよく分かりました。
それをさらに”スモーク”するのですから・・・どうでしょう?
依頼主から感想をいただきました。「生音量が大きくなった」「レゾナンスが素晴らしく、反応も速い」「低音の胴鳴り感があるが、高音は特に顕著な伸びを感じなかった」「これほど違うとは驚きです」・・・ありがとうございます!
岐阜県の高山を本拠にする家具メーカー『オークヴィレッジ』が「燻煙乾燥」について説明された記事がありました。引用させてもらうと:
「字の如く材を燻して乾燥させますが、メリットとして50〜70℃で行う低温長期乾燥の燻煙乾燥は、木材に負担をかけず乾燥させ、精油分を残すことです。木材は水分が1%低下すると耐久性が3%向上すると言われていますが、この精油分を残すことで脆い材になることを防ぎます。煤(炭素)を熱媒体として使っており、この煤の成分が木に染み込み防虫防カビの効果も期待できます。
また天然乾燥と比較すると収縮率が小さく、漆器木地や楽器用材のような狂いや反りが嫌われる物の乾燥に適していると言われています。時間をかけて乾燥させるため材への負担が少なく済みます。ですので燻煙乾燥を行うことにより強度があり狂いにくい木材(荒型)になります。」
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”Orville”を「オービル」と読めるのはギター好きだけですね。Gibsonさんのファーストネームから取ったブランド名だそうですが、”日本製ギブソン”との異名があります。
”ストップテールピース取りつけアーム”に改造してありました。
ネックの反りが左右違って(6弦側と1弦側)いましたので、ネックアイロンで矯正を試みます。SGはネック部が長いのでネックトラブルが起きやすいのが宿命。
アイロン矯正後はフレットピークが乱れるため、どうしても「フレットすり合わせ」が必要になります。
ハイポジションが元起きしやすいので、ここを強めに「すり合わせ」しています。
擦った後は三角ヤスリやZヤスリで整形し、ペーパーの番手を粗いのから細かいので替えながら磨いて行きます。
最終的にバフで仕上げて・・・
じゃーん。完成。
”オービル by ギブソン”はUSA製のピックアップが搭載されています。
ヘッドロゴをよく見ると”Orville”の下に小さい文字で”by Gibson ”と入っているでしょ。これを狙って落札する人もいるとか・・・価格の割に高品質。
寺田楽器製とのことですが、個体数はそんなに多くないか・・・フジゲン製フェンダージャパンもそうですが、米国製を席巻しそうなので本家がセイブするんでしょうね。それも20世紀の話で21世紀は東南アジア製がその勢いを奪っています。
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楽器には不思議な力があって、ほかの家財道具のように処分できないところがありますね。”人の思い”が籠るんだろうか。
決して高価がウクレレではないが直したい、とのこと。大切なモノが壊れたままというのも忍びないです。
駒が外れかかっていました。
サドル下に割れがあり、このままくっつけてもまたトラブルが起こるでしょう。作り直すことに。
ネックとボディの接合部が外れてガタガタでした。
数回に分けて接着しました。
駒を作ります。長い材から複数個いっしょに加工します。効率と安全を考えてのこと。(小さいパーツを加工するときに指をケガする可能性が高くなる)
駒を接着。
木琴に使う硬い材を使用。
完成。サドルは黒檀で作りました。
ジョンイント部もしっかり強度が出ています。
フェイマスは国産ウクレレの老舗で”名高い”です。
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ここ数年メンテネンスや修理を引き受けている数台あるストラトの中の一本。ほかはすべてジェシカーフレットに交換してあるのでついにこれにもそれを打つことに。
一度”すり合わせ”してあるので結構低くなっていました。ヴィンテージタイプのJescar#50085に交換します(背は高い)。
メイプル指板の状態がよかったので、指板調整は最小範囲で調整できました。下地が残った。
なので中塗りと仕上げを吹きます。今回はフレット打つ前に指板面の塗装を終える方法をとりました。
フレットをオリジナルと同じ長さにカットしてから、端を丸めます。半丸ヤスリで加工。
丸めた端をペーパー各種で磨いて・・・
バフで仕上げます。
”フレット打ち”といっても今回は専用クランプでかしめます。(圧縮して”打つ”方法はどのくらいフレットタングが指板に喰いついているか分かりにくいので、私は打ち込む方が感覚的に好む)
フレットピークを整えて・・・
半丸ヤスリでピークを切り直し、最終的には各種ペーパーで磨きバフで仕上げます。
ナットも牛骨で新調し・・・
完成しました。
フレット端はボール状に仕上がっています。この方法はユーチューブで学んだ方法で新しい試み(3回目かな)ですが、ネックの状態がよく塗装も比較的厚いときには有効です。最近は新しいギターもこのような方法で仕上げてあるのも見かけます。
指板の色調整がない分自然な感じになるかな。(指板面を削るとほかの部分と色合わせの必要がある)
メイプル指板はソリッドでタイト、明るい音色が特徴かと思いますが、フレット交換時には指板面に塗装する分 リペア代金がローズ指板より掛かることを知っておいた方がいいですね。
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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ネックが波打っています。S字になっており左右の反り具合も違います。そんなケースでは指板面での調整が一番です。
オベーションの胴はラウンドしており不安定ですが、うまくホールドして指板調整(指板を削って真っすぐにします)しております。
浅くなったフレット溝は一定の深さに切り直します。
ジェスカーのミディアムフレットをチョイス。
指板面でのストレートが出ていればフレットピークは軽く削って合わせるだけです。
半丸ヤスリで頂点を整形してから磨いて仕上げます。
バフで磨いあげました。
ナットも新たに作り直します。
完成!
ピエゾは仕込んでないピュアアコースティックモデル。オーベーションにしては珍しい。
裏側は強化プラスティック製でヘリコプターの部品からの技術応用とのこと。
ヘッドアングル角度は浅く独特の鳴りとテンション感が特徴で、エレキからの持ち替えの違和感も低い。
マーチン社に代表されるXブレーシングではなく、クラシックギターなどで使われるファンブレーシング(扇形ブレーシング)が使われているところが、ハイブリッドです。
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80年代製のモーリスのクラシックギターです。トップは杉の単板。高級機ではなくてもトップが単板モデルは、弾き込まれて育っていくのでこのような年代物は豊かな音で鳴ってくれます。
駒が浮いた状態で持ち込まれましたが、パレットナイフを差し込むと簡単に外れてしまいました。再接着します。塗装を駒の大きさピッタリに剥がして・・・
接着します。(裏からの当て板は、力木をまたぐようにこの楽器専用に作ってあります。クラシックギターの力木は千差万別様々のパターンがあり流用できません)
完成。無事に強度がでました。
木目の細かい材が使われています。年輪が200年以上の材が普通なので、トップを眺めるだけでも自然に対して畏敬の念が湧き出ますね。
ヘッドにロゴを入れないところが粋だね。(江戸っ子かい)
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60年代製のギブソンB−15。オールマホガニー製でスチューデントモデルとして販売されたものでしょう。ただし、当時はまだ材木が豊富な時代で指板とブリッジにはハカランダが使われています。
裏板(バック)にはマホガニー板目が使われていて、歪んで剥ぎ面から割れてしまっていました。柾目だとこういうことは起こらないのですが・・・・
昨今は板目材の杢目が面白しいとして高級機にも使われていますが、注意も必要です。
裏板全体を外して修理するのが正統的な修理方法ですが、コスパを考えて歪んだ部分だけ除去して板を嵌める方法を選択。
ジグを作製して裏板の厚さ分だけルーターで抜きました。力木が外れていたのですべて再接着。
全体が歪んでいるのでできる限り修正します。
木目と色目が合うような木材をチョイスし・・・
薄板へと加工し、接着します。
剥ぎ面をまたがるように内部にセンターストリップを接着。
ローズでセンターストリップを作りました。
裏板を塗装します。
なんとか修正できました。
塗装はつや消しで”古び感”を演出。
駒裏のブリッジプレートのボールエンドが当たる部分が破損していたので補修材を作りました。
貼り付けたところ。
完成しました!
ネックの状態がいいのが最高。ネックトラブルが少ないのは、ハカランダ指板のおかげか?
カンカラカンに乾いた出音。ファンブレイシングでなくラダーブレイシングあのもこのサウンドの秘密か。とにかく素敵な音でした。
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1970年代当時「ブルーグラス」御用達みたいな立ち位置のブランドだった”ブルーベル”。フジゲンや星野(TAMA)楽器でOEM生産されていたといいますが、当時のOEM生産枠はもっとゆるくてほかのメーカーでも作られていたと思います。(兎に角アコギが売れに売れていた時代だったので引き受けてくれれば作ったのが実情)
ずっとしまいっぱなしだったこの楽器を引っ張り出したらあちこち不具合があり・・・点検・修理となりました。
フレットがすり減って演奏しにくい状態だったので、交換します。
オーバーバインディング仕様なのでフレットタング端をカット。
タング調整しながら打ち込んでいきます。
すり合わせ〜ピークのつけ直し〜フレット磨き。
ナットも牛骨で新調します。
サドルも新調。駒の一部が浮いていたのは接着/充填しときました。
薄いブリッジでおまけにサドルとピン穴いちが近い。これでは弦の種類によっては弦のボールエンドからの弦の巻き直し部がサドルに乗ってしまいます。ボールエンドの位置を下げるためプレート作製・・・
両面テープで接着しました。(将来外せるように両面テープを選択)
完成。
このヘッドは”ギャラガー・タイプ”と呼ばれていました。
一生懸命、マーチンに寄せようとしてましたね。
このロゴがどこか”駅馬車風に感じられ、映画も”マカロニウエスタン”が流行っていたなぁ。
ピックガードも”ギャラガー・タイプ”。懐かしい・・・(私も一本持ってます)
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開発してきたウクレレベースUBB-01 を受注生産の受付をはじめます。
いくつか新しいアイデアも盛り込んだ9notesらしいウクレレベースです。
ナット幅44? 弦長510? 全体のサイズはバリトンウクレレとほぼ同じ大きさです。
Top: シトカスプルース(単板)
Sade/Back: マホガニー(単板)
指板:マダカスカルローズ(フレットレス)
糸巻:ゴトー製 GB 528
弦:Road toud "Pahoehoe"(パーホエホエ弦)
PU:L.R.Baggs Element
税別¥420000 (ケースなし) ローズのSade/Backだと¥440000(ケースなし)
アップしたモデルはフレットレスですが、同価格でフレット有も可能
バインディングは”白ラメのセル” ヘッドに逆9型の貝のインレイ
糸巻はゴトー社の最高級品で軽量ジュラルミン製。どの弦にも対応できるようポスト加工してあります(ウクレレベースのポリウレタン弦は太いため)(既製品のウクレレベースのペグは案外故障が多い)
弦交換やメンテネンスのためボトムに蓋が取り付けてあります。(内部が覗けることでPUそのものを交換することができ、楽器のクオリティーを将来に渡って維持できます)
ヘッド落ちを防ぐため、ストラップピン用のアームが取り付けられます。(脱着可)
バランスが取れるアームによりプイアビリティーが向上。
フレットレスです。フレット部にはインレイが入っていて目視できます。
L.R.Baggs エレメントPUはアンダーサドル式ですが、そのままでは出力のバランスがよくないで、バランス調整ができる”カタヤマ式サドル”を共同開発をしました。
つば出し18フレット
サウンドホール脇の窪みにボリュームノブが取り付けられています。飾りのドットは貝。
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まだ完成してませんが、オールマホガニー製のウクレレベースも開発中です。
全体を簡素化して価格を下げて販売予定。¥300000
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フェンダー・マリブ。やはりフェンダーギターのカラーリングは他社を寄せ付けないね。”キャンディ・アップル・レッド”は夜店のリンゴ飴の色です。
ショートスケール(612?)なので女性でも扱いがいい。(オーナーは女性シンガー)
駒が塗装といっしょに浮き上がっています。駒を外すと塗装面も剥がれてしまうのでビスで補強することにしました。
駒(ブリッジ)が長いので4か所で留めます。
ステンレスのビスを採用。裏側はワッシャーを使います。
ビス穴にはパールドットを入れて化粧を施してあります。
裏側。
ピエゾが仕込んであるのでエレアコですね。(ただし、廉価版のピエゾは音質がいいとは言えません。残念ながら・・・)
6連ヘッドを採用。カッコいい。
フェンダー社はアコギ部門を強化した結果、コロナ禍で最高益を出したそうです。なんせ世界中でアコギの巣ごもり需要が起こったからね。初心者は低価格のアコギを購入しギターを始めるのが定番だから、アコギ部門を強化したと思われます。それが当たった。まぐれでなく予測してのこと。だからフェンダー社は強い。
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ドイツの名匠”ハウザー”家の3世の作。そろそろ4世の時代に入るとも言われています。
プロの演奏家のメインの楽器からは外れてしまったものですが、再調整してみることに。
フレットの背の高いセミジャンボに交換し、また一弦側の弦高が高いのを下げます。
フレットを抜き、指板調整。指板上で仕込み角度を変更し、弦高が下がるようにヘッド側を強めに削ります。
フレット溝が浅くなってしまったのでガイド付きノコギリで溝を切り直します。
Jescarのセミジャンボフレット♯55090に交換。
フレットタング溝の隙間に黒いパテを埋めて化粧なおし。
指板調整だけでは1弦側が充分に下がりませんので、ブリッジの1弦側を加工します。まずサドル溝を一旦埋めて・・・
溝をルーターで切り直します。その理由は元々の溝が浅くて サドルを下げるとサドル自体が薄っぺらになってしまうからです。これでは弦振動を十分受け止められません。深くするとサドル自体の剛性が保てます。
ブリッジの1弦側をやや低く削ってやりその後塗装。
サドルを入れて「サドル高の目当て」を決めてからサドル上面加工します。
完成。これで12Fで6弦4.25? 1弦2.5?になりました。
1弦2弦は弦の立ち上がり角度を取るために”弦留めチップを付けます。
背の高いフレットはセーハが楽になりますよ。
伝統的なクラシックギターは低めのフレットであることが多いですが、モダンタイプのクラシックギターではセミジャンボやジャンボフレットを採用していることが多いですね。
ドイツ式製法のお手本が”ハウザー”です。このヘッドジョイントの技術などすばらしい。なかなかここまで精度高くできるもんじゃないです。
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フェンダー・カスタムショップのマスタービルダー製のストラトです。
一度 他工房で Jescarで”リフレット”されています。またフレットが減ってしまったので持ち込まれましたが、なんとか”すり合わせ”することが可能と判断しました。
Jescarの背の高いフレットはこの点有利ですね。
一番減った部分まで平ヤスリで擦り落とします。
粗目のヤスリで大きく擦ってから中目・油目と細かいヤスリに換えていきます。
頂上がフラットになったフレットを三角ヤスリで角を鋭角に落としてピークを切り出します。
ヤスリ傷をペーパーで消しながらなだらかな面を作り・・・
最終的にはコンパウンドとバフを使ってピカピカに仕上げます。
完成。
ノイズレスPU(アクティブ)。シングルなれどノイズなしでクリーントーンが出ます。
ヘッド側からロッド調整ができますね。
柾目のネックにカスタムショップのシールが・・・
あのベンツの塗装を彷彿させるメルセデス・ブルー。音も姿も渋い大人のストラトでした。
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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ジャパンヴィンテージと呼ばれる’70〜’80年代製だそうです。状態のいい個体ですが、アクシデントでネックが折れてしまいました。
完全に真っ二つになっていますが、安心してください、修復できますよ。
まずはヘッドがズレないように固定しつつクランプで接着。
仮留めるような感じですが、それでも結構な強度はあります。表裏両面から補強します。
折れた断面をまたぐように補強材(さね・スプライン)を入れる加工をします。
メイプル材のスプライン。整形。
表側は黒檀の薄板を、断面をまたぐように貼り付けます。
表面をルーターでそぎ落とし・・・
黒檀薄板を接着し整形しました。
塗装に入ります。下地を作って・・・・
仕上げはサンバーストにして割れ箇所をカバーしました。
乾燥後、磨いて・・・
完成です。
復活。
オリジナルのナットをサドルは、新たに作り直してありますので、ヴァージョンアップした鳴りになっているかと思います。復刻モデルも存在するモデルですが、これはオリジナルの個体なので貴重品ですね。
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ヘフナーのバイオリンベースです。このBASSの特徴は”軽い”こと。
ビートルズファンが使うものというのは不正解。
リアピックアップからノイズが発生しています。弦アースも取れてない感じ・・・
このPUはエスカッションに横からイモネジで固定されていました。トップには最小限の穴が開いているだけ・・シールド線に紐を付けておきます。後でシールド線を戻すときに重宝します。
カバーを外しましたが、カバーを外すだけで断線することもあるので依頼主にその旨伝えてから外しました。無事外れた・・・
断線の可能性があったので通電確認しながらチェックしていたら、ワイヤーが折れている部分を発見!(この程度だと通電はしますが、不安定です) 半田付けしました。
生き返ったのを確認してから組み直し。念のためアースも取り直し・・・
キャビティ内配線しました。どうも弦アースを取っているシールド線もどこかに接触している模様・・・絶縁テープで保護しておきます。
このコントロールが摩訶不思議です。トーン回路は左端のスイッチで行い、中央と右はフロントとリアのオンオフスイッチです。(両方オフにしてしまうと音が出ない)左右のノブはそれぞれのボリューム。
弦長補正はアバウトでしかできませんが、それでも実用性があるのはポールが証明していますね。
小さなポストですがブラックナイロン弦をスムーズに巻き上げます。
ノイズなくフロントリアPUともに復活したヘフナーバイオリンベース。軽いベースが心地いいと感じる世代に私も入ってきました。
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【サドルの作り方】
サドル長さ・幅(厚み)はメーカーによってまちまちなので、ピッタリに合うように加工します。
長さを決めたら、厚みをペーパーで擦って合わせます。粗いのでぐ〜んと希望数値に近づけてから細かいで仕上げ。ピッタリにするには結構時間を要しますよ。
最終フレットのアールをサドル板に写してサンディング(機械を使っています)。端を丸めてブリッジに立てます。
ここで一旦弦を張って12F上で弦高を計測します。12Fで 1弦2? 6弦2.5?にしますが、このとき仮に1弦2.5? 6弦3.5?だったらサドルの1弦側で−1? 6弦側で−2?落とす計算になります。(12F上での差×2)
そのラインをサドルに写して底辺を削ります。
オフセット加工に場合は、2弦をサドル後ろ側に下げ 3弦から6弦にかけて斜めにサドルピークを加工します。
弦長補正は(12Fまでの距離×2)に1弦側は+2? 6弦側は+4?〜5?になるようにしますが、これが弦の種類や弦長によって差が出ます。弦高によっても変わりますのでエレキの様に正確なピッチは望めないと思います。
ヤマハは正確な位置にサドル溝が切ってあるので、なかなかいい結果が出る方かな。
ナットも牛骨で新調。
フレット端も丸め処理しました。
大きな音が出るうえピッチも正確。これなら文句ないなぁ。素晴らしい!
ナットとサドルを交換すると、メーカー出荷時よりもっとその個体のポテンシャルを引出せますよ。
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ブログ「古いギターはいい音がするのさ。」
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オールマホガニー製のドレットノート。マーチン社製です。廉価版みたいな扱いですが、そんなことなない。”シンプル イズ ベスト”。つや消しなので塗装が薄く「鳴り」がいい。
後付けでLRバックスのPUを搭載してあります。
フレットが摩耗していたので”フレット交換(リフレット)”しました。
このモデルが指板にウッドバインディングが巻いてあり、フレットは”オーバーバインディング”仕様になりますが、マーチン社のヴィンテージモデルはこうなっていないので、フレットタング(足)が見える通常の「フレット打ち」にすることを依頼主に提案しました。(この方がお値打ちで「交換」できます)
了承していただいて「フレット打ち」に。
フレット端を軽く丸めます。
フレットタング(足)下のわずかな隙間をウッドパテで埋めます。
完成。
最近オーバーバインディング仕様のネックが増えています。理由は高級機に似せたいとの思惑と指板痩せしたときにバリが出にくいからだと思います。しかし、フレット交換時には料金が割り増しになってしまうのでリペアマンとしてはあまりお勧めできないなぁ。タングが見えたってどうってことない人が多いのも事実。
ナットも牛骨で新調しました。
上機モデルと共通のオープンタイプのペグ。
弦長補正されているサドルが入っています(ヴィンテージタイプはこうなっていない)
べっ甲柄のピックガードだけゴージャスですが、それもグッドルッキン! 目をつぶって聞くとマホトーンとは思えない。松トップのニュアンスに近いのでは・・・
関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307
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ここ3年 新作ウクレレベースのためリペアの空き時間に研鑽してきて、やっと実売品1号機が完成納品できました。
依頼主はウクレレベースを5度チューニングして”チェロ”のように弾くということでした。ポリウレタン/ゴム系の弦が伸びることを利用してヴァイオリン属の5度チューニングにするというアイデアは画期的です。(ウクレレベースは本来4度チューニング)
したがってフレットレスでポジションマークもなしです。(依頼主はチェロ奏者)
ギター属の4度チューニングよりも音域が広くなります。(その分テンションも高くなるのでそれに耐えうることが楽器として必要)
弦はAquila社の”ThanderBlack”。2弦は2重巻きになるくらい伸びました。
ペグはGOTO社製GB528。最高級品のジュラルミン製で軽いです。これをポリウレタン弦がポストに入るように加工してあります。国産でウクレレベース専用ペグがないため加工しました。本家KALA社のウクレレベースペグはこれ専用に進化していていいのですが、入手困難なのと案外ペグの故障もあるのでGOTO社のを選んでいます。これはスムーズな巻き上がり。(ただ、延びた弦をときどき切ってやることが必要)
PUはLRバックス社製の”Element”。アンダーサドルピックアップです。これをただ仕込んでもポリウレタン弦の振動をバランスよく出力してくれないので「KatamaGuitar」と共同開発したサドルで出力バランスを取ることに成功しました。
トップはシトカスプルース、サイド&バックはインディアンロース。極薄ラッカーのオープンポア仕上げ。
弦交換と電池交換のためボディエンドに蓋が取り付けてあります。この内部が見通せる底蓋により、将来PUの不調とかPU交換に大きな利点があります。
ウクレレ属はボディが小さいため内部の修理が困難なんです。そこで底蓋を付けることで楽器の寿命を延ばすことができると考えました。
古楽器のようにシンプルな装飾。(これから作るレギュラー品はまた違ってくるでしょう)
依頼主が演奏する生音は、この楽器の特性上 小さかったですが、弾きこなすことで生音も大きくなって来ます。それよりも5度チューニングの可能性に魅了されました。ヴァイオリン属とギター属の4度と5度の壁を越える可能性を秘めていると感じました。
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トップが変形し駒(ブリッジ)端が浮いていました。過去にトップの再塗装がされており一度駒も外した痕跡があります。
トップの剛性が落ちたため「トップ膨らみ」がおきたと考えられますが、前施工の際に予測は難しかったと思われます。
ブリッジ外しは、セラック塗装だったため熱や水分に弱いことから、通常のヒーターは使えずパレットナイフを温めて差し込む、の連続でどうにか対処。
一度外してあるのでトップのダメージを最小にする必要があります。
内部を確認するとトップが弦張力に耐えきれず変形し、力木に隙間が・・・
接着していきます。
反対側も。
次にブリッジプレートを増設します。型紙を取ってメイプル薄板に写し、ピッタリ合うように微調整しながら整形。
トップを矯正しながらブリッジプレートを張り付けます。
セラックは極薄のため矯正時の圧搾傷も慎重に対処しなくては・・・・(ラッカー塗装なら後で研磨し磨いて直せる)
補強、矯正した裏側。
力木を「はつった」痕も見受けられます・・・
ブリッジを再接着するためトップRに合わせて研磨しています。
接着。
完成と思いきや2度の駒再接着でブリッジ厚が不足しています。これではボールエンドの位置が高すぎて、サドルに前掛かりのモーメントがかりトップめくり上げる力が働いてしまいます。
ボールエンドの位置を下げるためのプレートを増設します。
これは両面テープでくっつけます。理由は未来に修理が必要なときに邪魔になったら外しやすいようにするため。
完成。ギターは人間の寿命より長生きです。
この丸っぽいヘッドは’70年代製かな。
トップの変形・膨らみをかなり修正することができました。(トップ矯正はブリッジを外して行う方が改善しやすいですね)
スティール弦ができてから、その弦張力がガット/ナイロンより大きくなり、その対策のためマーチン社がXブレージングを開発しました。トップは薄く軽い方が弦振動エネルギーを音に変換する際にロスが少ないのですが、同時に弦張力とのバランスをどうするか課題になります。
この「トップの剛性を保ちつつ軽くフレキシブルなトップをいかに作るか?」がメーカー・ルシアーに現在も問われております。
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ギブソンのサザンジャンボです。J-45の兄貴分という位置付けですね。
インレイやネックバインディングなどゴージャス仕様ですが、基本スペックはJ-45と同じです。
コロナ明けで本格的に活動再開?で、メンテネンスにやって来ました。フレットが随分減っていました。
「すり合わせ」ではなく「打ち替え」となりました。
指板にバインディングが巻いてあるので、「オーバーバインディング」になります。
フレットを一本一本加工した後、打ち込んでいきます。
平ヤスリでフレットピークを整えてから、半丸ヤスリで整形し、その後ペーパー各種で磨き完成です。
ナットも新調します。
Jescarのフレットに交換したので、ギブソンのものよりやや背が高いです。
パラレログラム・インレイ。(発音しにくい・・)
ロトマチックのペグをクルーソンタイプに変更しました。(ロトマチックはチューのングの安定性に優れていますが、重いためソリッドな音になります。エアー感を求めるなら軽いクルーソンタイプがいいですね。ネック折れ防止にもいいい)
ロトマチック用のブッシュ穴からクルーソンタイプに換えるときは”コンバージョン・ブッシュ”を使います。
雰囲気がヴィンテージ寄りになったかな。
フィッシュマンのPUのズームマイクを固定する加工をオーナー自ら行ってありました。そんなんですね。このズームマイクは下がってきてしまう弱点があるのです。針金で固定したとか・・・いいアイデアです。
ギブソンギター修理 インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=631
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富山県のアコースティックギター製作家「杉田健司」氏のニューヨーカースタイル(12Fジョイント)。
前オーナーが手放されて市場に出たところを依頼主が見つけ購入。設定を依頼主好みに変更するべく当工房で手を加えます。
サドル高が低いため”仕込み角度”を変更します。アイロン矯正を試みるがハカランダ指板はやや手ごわい・・・
フレット交換もするので指板面でヘッド側をやや強めに削って希望の設定に変更できました。
Jescarの”エボ”をご指定。(このフレットは減りにくいので、同じ条件で長く安心して演奏できる)
指板に木製バインディングが巻いてあるのでフレットをオーバーバインディングにしてあります。
頂点を揃え・・・
ペーパー各種で磨き完成。
サドルを交換します。独特な2wayサドル。
サドル高を稼げたため、サドルに掛かる圧が増え情報量と伝達速度の改善が見込まれます。
ナットは元々 象牙だったのでそれを再加工しました。
ピラミッドブリッジ。ブリッジ幅がないのでサドルと6弦ピンの距離が短くなります。そのためあまり高すぎるサドルでは却ってデッドな音になるので注意。
スロテッドヘッド仕様。
ダイアモンドボリュート。いずれもマーチンより芸が細かく技が光ります。
口輪はアバロンのワンリング。
ネックヒールの立ち上がりが鋭く、11フレット近くまでネック裏はストレートになっています。こういうところがルシアーの気の配りが見られますね。
バックandサイドはマホガニー。意図してこの材を選んだのでしょうね。
今回の設定変更を依頼主には満足していただきましたが、楽器本来のポテンシャルが凄いので私はほんの少し手を貸しただけ。杉田氏は人気ルシアーですが、その意味がよく分かりました。勉強させていただきました。
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学生さんが持ち込まれたアイバニーズ。自分でいろいろバージョンアップを考えて来てくれました。(当工房は山の中にあるので車のない学生さんには利用しにくいのですが、そこを来てくれた)
手書きの配線図を持参されました。3PUで”7色配線”と呼ばれる複雑な組み合わせができる回路です。リアはタップもするのでさらに面白い配線になります。
SSHでリアはダンカン”JB”。アッセンブリはコンデンサーも含め 米国製パーツに交換しました。
トーンポットはCTS製のプッシュ・プルスイッチ付きです。初めてお目にかかったポットでちょっと配線時に頭の整理が必要でした。
これでリア ハンバッカーのタップができます。
ロトマトック式ペグを6連クルーソンタイプに交換するため「コンバージョンブッシュ」を用意してくださいましたが、サイズが合わないのとペグ穴の間隔(ピッチ)が違うため、穴を一旦埋めることにしました。
埋め木を作ります。普通の丸棒を刺すと”木口”が出るのでヘッドの木目と合いません。そこでヘッドの木目と合わせるように”木端(こば)”面になるように木取りした材を旋盤加工しました。
埋め込みます。
ピッチに合わせてペグ穴加工。
完成。
前はこういうリペアが時々あったのですが、最近はさっぱりだったので、私も手順を思い出しながらの作業でした。
スプリングをRowVintageし、さらに・・・
ブリッジプレートをフリーダムカスタムリサーチの厚いプレートのモノに交換。どれもバージョンアップでは試したいパーツですよね。
7色配線5wayスイッチとタップスイッチで「フロントとリア タップ」の組み合わせなどできるようになりました。面白い!
私も若い時分に自分のギターで「実用性の低いけど面白い」改造をやりまくっていて、これが高じて今に至る?って感じなので、若い人がこういうチャレンジするのには応援したくなります。
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小振りなタカミネPT108。コアの合板モデルです。
タカミネの古い職人さんから「昔はコアのタカミネと言われていたんだ」と聞いたことがあります。異国情緒がありますね。
フレットの摩耗が激しかったので「すり合わせ」では対応できず「フレット交換」に。
いつもこのブログを観てくださっているそうで、私は以前ブログ内でお勧めしたJescarの”エボ(Evolution)"を試てみたいと言ってくださいました。取り寄せましたが、思いのほか入荷に時間がかかりました。コロナや戦争で物流が滞っているようです。
指板にバインディングが巻いてあるので、フレット端を「オーバーバインディング」に加工します。
フレットを打ち込んで行きます。その後「すり合わせ」「フレット再整形」「磨き」と作業を続け・・・
ナットも新調します。
完成。
”エボ”はゴールド色しています。銅・錫・鉄・チタンの合金だそうでニッケル合金より硬いです。
ブリッジの形は独特です。私は密かに「はたはた(旗旗)」と言っていました。
ラージヘッドにスモールボタンペグ。
プリアンプも現役。
ブルーハーツファンの依頼主。先日ヒロトが還暦とありましたが、私も同世代です。そう言えば彼らのデビュー前のインディーズシングルは「チエルノブイリ」でしたが、その場所がウクライナと知ったのは最近のこと。
戦争反対!
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’70年代製でCBSに買収された頃のJBと思われます。少し前までは加工精度が落ちたゆえ敬遠された’70ですが、最近は人気が上がってきたみたいです。
ネックがぐいーんと曲がって弦高が高い!フレットもかなり摩耗しています。
フレット交換しながらネックを反らせて剛性をアップさせます。(指板調整はヴィンテージ品ゆえ最低限度の調整)
JBは指板に白バインディングが巻いてあるので「オーバーバインディング」になります。端の加工。
フレットをきつめに打ち込み、ネックを反らせます。
その後、ファイリングと研磨。
指板の一番上はサンディングで生地が出てしまうので、そこだけ瞬間接着剤を使って簡易塗装します。
指板底面アールに合わせて・・・
完成。
ニュートラルにしてあったロッドを少し締めながら反りを修正します。
”マイクロ・ティルト・ジョイント” ネック角度調整機能がついています。(面白いアイデアだが音痩せします・・)
ストラト風のコントロールポット。(オリジナルかは不明)
”バレット”式トラスロッドナット。この時期の特徴でヘッド側にあります。Fender文字は”スパゲッティロゴ”。
ポジションマークは”ブロックインレイ”ね。マーカス・ミラーはこの時期のJBを改造したんだったじゃないかな。
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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#ギター修理#ギターリペア@9notes guitars #custom #guitar#Remodeling guiter#リペア #9notes
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ディバイザー社のギターブランド”バッカス”。定評のあるエレキ・アコギ・ベースを生産している会社です。最近は”モモセ”ブランドでハイエンドギターも作っていますね。
依頼主は久々にバンド復帰だそうで、お蔵入りしていたギターのメンテナンス依頼で当工房に持ち込まれました。見たことのないモデルですね。カスタムだそうです。
随分弾きこまれているのでフレットが摩耗しています。
一旦フレットを平ヤスリで削り込んでフレットの轍(わだち)をすべて取り去り・・・
もう一度フレットピーク(頂点)を三角ヤスリやZヤスリで削り出します。
少しフレット高は低くなりますが、これでイントネーションやピッチが安定します。
最後はペーパーの番手を粗いものから細かいものに換えながら磨いて・・・完成。
ヘッドもオリジナルでグッドルッキン。
回らなくなったポットを交換します。消耗パーツであるジャックも交換。
コンデンサーもレギュラーの”オレンジドロップ”にしました。
あらかじめ導電塗料が塗ってあったから、グレードの高い機種だと推測できます。
搭載してある”Pー90”PUも水準以上の出音。
アッシュではなく国産材の”栓(せん)”であろうと思いました。ブックマッチで木取りしてあります。贅沢な木取りです。
塗装は薄い・・・ヒールは丸めてあって操作性もいい。
これならレギュラーラインにしても十分なパフォーマンス。
ジャパンビンテージだと思われます。
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J-45スタイルのK・ヤイリ製アコギ。ナチュラル塗装が印象的なルックス。サンバーストやブラックではなくこの手があったんだと思わせる風貌です。
オーダーで仕上げてもらったギターですが、スペックの割には依頼主が納得されていない出音ということで「スモークド乾燥」処理を施すことになりました。
薪を燃やして30時間燻しました。長時間、熱と煙でギターを包むことによって木材の細胞変化を促します。
遠赤外線効果のようなもので細胞内部に熱を伝え乾燥を促進。音の伝達率がアップし木材の剛性もアップされます。
全体に煤が付くのでエチルアルコールで拭き取りました。
薄っすら焼け色が。
「スモーク」効果によって全体的にパワーが増して音量がアップしました。反応も早いです。
ただ、6弦のパンチがもう少しあってもよさそうなもの・・・この原因は「サドルピーク(頂点)と6弦ブリッジピンの角度」にありました。
この角度が強すぎる(サドルが高すぎる)と6弦の折り曲がり角度が強く弦の振動が妨げられる現象を起きるからです。太い弦特有の現象で、BASS弦でもしばしば問題になりそれ解決するための専用弦(ブリッジ側は芯となる弦だけで巻弦は途中からになっている)が販売されているほどです。
このギターのネック仕込み角度もしくはブリッジ厚が先の角度を生んでいます。ただメーカー出荷基準においては適正値内ですから、仕方なしと言えます。(私もメーカー勤務していますからそこのところは責められないです)
ヘッドはとてもシンプル。(ヤイリはサウンドホール側にロッドナットがあるのでヘッド側にはロッドカバーがない)6弦のテンション感を少しでも緩めるため、6弦を巻き取るときに下側でなく弦通し穴より上向きに巻いてナットからの角度を緩めてみました。
コメントを頂きました。
「弦のペグ巻き方を6弦だけでなく、全て下から上に巻いたら、だいぶテンション感が下がりました。6弦12Fのサスティンも半音下げ時と同じくらい伸び、スモークド乾燥の音量、倍音アップもあってとてもいい感じになりました!」
ありがとうございました!
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ごひいきさんのパートナーのタカミネ”サンタフェ”(ピックガードはオリジナル)。こうしてご夫婦でいらしてくださると何か嬉しいですね。
タカミネ輸出用ラインの国内版モデル。輸出仕様にはいいデザインのがあるのですが、国内で見られるのは一部ですのでちょっと残念。
長年の使用でフレットは摩耗しており、交換となりました。
オーバーバインディングなのでフレット端を加工します。
専用ニッパーでカットしたところをヤスリで削って面一(つらいち)にします。
鉄アレイを敷いてフレットをハンマーで打ち込みます。
フレットピーク(山頂)を平ヤスリで整え・・・
半丸ヤスリを使って整形してからペーパーで研磨しバフで仕上げました。
完成。
ナットも牛骨で新調します。
ラージヘッド。ターコイズのドットが神々しい。
プリアンプ。現役です。
”サンタフェ”シリーズはネイティブアメリカンをモチーフにしたデザインです。(それがなぜ西海岸の”サンタフェ”名なのかは知らないが・・・)
(私はアリゾナに留学中インディアンリザベーションを訪れターコイズのアクセサリーを買ったことがある。ターコイズをそのままローマ字読みすると「トルコ石」だった。アメリカなのにトルコ石?と思ったものだ)
トータル(デザイン・演奏性・サウンド)のクオリティがとても高い日本製タカミネでした。
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茶木のコントラバス。駒が弦張力で曲がってしまったのとトップがやや落ちたため弦高が下がり音詰まり状態でした。駒交換と毛替えはよくある修理ですね。
普及機ですが単板モデルです。このクラスのトップ材は”削り出し”ではなく”プレス”による曲木が使われます。剛性は前者の方が高いですが、合板モデルよりは音がいいです。
魂柱(こんちゅう)の位置が少しおかしかったので、一旦外して接地面を修正して駒右足後方の位置へ。
魂柱用の手作り道具。ヴァイオリン属には魂柱という柱が立っていますが、英語ではサウンドポストといい楽器の「魂=サウンド」を決定つける重要な「柱=ポスト」です。
普通の駒をアジャスター付きの駒に交換します。
脚の接地面の精度を確認後、上面を整形します。
完成。
弓弾きより指弾きが多いプレーヤーでしたので、やや低めの設定。指板の最終でGー5? Dー6? Aー7? Eー8?に。
サイドが数か所外れていました。本当はバックを外して再接着するのが正式でしょうが、ウチに来るプレーヤーはクラシック畑ではなくポピュラー/ロック畑ですので、正式ではなくコストパフォーマンスがいい修理をします。
隙間から接着剤を流し込みクランプで圧着。
これですべての修理が完了しました。
弾きやすくなったとお言葉を頂戴しました。季節で多少 弦高が変化するので”アジャスター”で修正しながらベストポシジョンで演奏できるようになりました。
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フラメンコギターの外観はクラシックギターとほとんど同じですが、設定が違います。またクラシックでは御法度のビビり音もOKで弦高も低いです。
この楽器の製作者はクラシック畑の人だそうで、ややクラシックギター寄りの設定(ネックの仕込み角度など)になっており、ポテンシャルは高いのにイマイチオーナーである奏者の意に添わない楽器であったとか。
そこでもっと弦高を下げながらテンション感はそのままに、歯切れのいいサウンドに設定変更します。
ネックの仕込み角度をやや強くしながらフレット高の高いフレットに交換。(また、押し弦が楽になる)
これでサドル高をある程度稼ぐことができました。
さらに・・・
ネック側だけではテンション感 サウンド面の改善が計れないのでブリッジ側も手を加えました。
弦高を低くするため削ったペラペラだったサドルでは弦振動をタイトに受け止められませんから、サドル自体の質量を持たせるようブリッジのサドル溝を掘り込みます。一度埋め木してから掘り直し。
新たに掘ったサドル溝。これでサドル自体の質量が保たれ、また弦圧によるサドルの歪みも修正できました。
”弦留めパッチ”を使うことでさらにテンション感を与えることができます。(クラシックの弦穴には”ダブル”と”シングル”がありモダン仕様は”ダブルホール”になっています。理由はサドルへの弦圧が増え情報量アップが計れるからです。それができない元々”シングルホール”の楽器は”弦留めパッチ”を使うことで同じ効果が得られます)
以上の改造により、エレキ並みの弦高設定(12F 1弦側1.5? 6弦側2?)に。
サイド&バックはシープレス。(クラシックギターにはない材で乾いた歯切れのいい音を醸し出してくれます)
ヘッド角がクラシックより深い・・・なぜなのか?
テンション感(同じ弦・同じ弦長・同じ調弦 ならば「弦の張り=テンション」は同じです。でも設定によっては、プレーヤーの指に感じる「テンション感」が異なる現象が起きます)がこのヘッド角なんでしょうね。
依頼主であるオーナーからメールをいただきました。
「ギターですが、すごい音になりました。パワーも上がり、弦高のセッティングも最高です。気になっていた音のこもりも完全に消えて、ものすごく明瞭な音になりました。音の輪郭もはっきりしています。それでいて、キレも良くなりました。なにより、とても弾きやすくなりました。
このギターは購入当時からセッティングがあまり良くなくて、それでも材料は良いものを使用している感じでしたので、10年使用しましたが今になって最高のポテンシャルになった気がします。重宝できそうです。
本当にありがとうございました。またお世話になります」
こちらこそ、ありがとうございました。
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茶位幸信製作のクラシックギター630?。依頼主のお子様が使用しているとのこと。
倒してしまってナットが欠けてしまい演奏できない状態でした。打痕もあるのでその修復もしました。
凹んだ箇所に塗料を盛っていきます。この個体はウレタン塗装だったので2液エポキシを使いました。
ラッカーの場合はラッカー原液を盛りますし、セラックの場合はセラックを盛ります。ウレタンは瞬間接着剤やエポキシとの相性がいいのでウレタン塗料よりもこちらを選択することが多いです。
硬化したらサンディングしますが、フラット面を作るには案外手間が掛かり時間を有します。(凹んだ箇所の周辺をいっしょに削ってしまいフラット面にならないケースが多い)
#800番くらいから始めて最終的には#2000番まで部分サンディングします。
バフを使って磨きました。
フラットになったので”ぱっと見”分からないですが、光線によっては凹んだ部分の盛った塗料の厚さを感じることも・・・
一弦側の弦高が高いのでサドルを下げるべく、ブリッジを少し削ります。(立ち上がり角度を取るため加工します)
ご覧の通り違和感なくサドルを下げることが出来ました。加工したブリッジ(削ったサドル受けの部分は平になるので、その部分を再び半丸に仕上げてあります)部分は塗装してあります。
1弦から3弦の棹サドル頂点までの弦の立ち上がり角度をさらに稼ぐため”弦止めチップ”をつけました。
ナットを牛骨で新調。
やや小ぶりなので子供でも演奏しやすいでしょう。弦長が短くなるとフレット間隔も狭くなるので、掌が小さい方でも押し弦しやすくなります。またテンションもゆるくなるので負担も減ります。
クラシックギター修理 インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=648
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お問い合わせ・9notes@huni.enat.jp
または080-2660-2284
ギター工房 9notes ナインノーツ /勝田進
ブログ「古いギターはいい音がするのさ。」
ブログ「よごれた顔でこんにちは。」
Shop:スモークド乾燥処理済み『エピフォン・テキサン』¥ 89,800
*『ギター工房9notes』は中央自動車道 恵那ICから車で15分
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河合楽器のエレアコです。KAWAIはピアノ製造のメーカーですが、80年代にはギター生産もしており、エレキでは”ムーンサルト”なる三日月ギターが有名。アレンビックに似たモデルもあってなかなか面白いラインナップでした。
この楽器はサンプル機なのか分かりませんが、珍しい個体ですね。
ブリッジが外れかかっていました。簡単に外れましが、塗装を剥がさず接着してあったのでいただけません。塗装面を剥がして・・・
駒の底面がトップのアールと合わなかったため、底面にアールを付けます。
接着準備完了。
接着します。
ネック側には問題がなかったため、弦高調整のためサドルを修正して完成。
口輪はクラシックギターのようなロゼットが入っていました。
ステロヘッドに河合のロゴ”KAWAI Custom Shop”が入っています。
小振りでありますが、なかなか整った音色。プリアンプ内蔵なのでPU出力を使えばおおいに活躍してくれるギターでしょう。
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