荒井貿易のアリアドレットノート。中国メイド。アリアは昔からずっとアコギを委託生産していますが、その蓄積があるためか 知名度はそれほど高くないけれど質が高いです。
キクタニが扱う”GUITTO”製PUシステムGGP01を装着します。(エフェクターメーカー”JIYO”が作っているらしい)
まず、ギターボトムのストラップピンを抜きます・・・抜けません。プラスチック製のピンが強く押し込んであると抜けないんです。
そうなると切るしかありません。
エンドピンジャックのための穴開けが必要ですが、一度の12?の穴を開けるにはリスクが高すぎます(ドリルが暴れる可能性大)。小さな穴からコツコツと大きくしていくのが安全です。
アンダーサドルピエゾを仕込みます。
中国製のピエゾはサドル側に3?に穴を開ければ上から通すことができます(プラグも3?だから。そのほかの国のモノはピエゾが結線してあることが多く下からピエゾを仕込むことが多いですね)
ジャックからの配線とPUからの配線をコントロール部にプラグインしました。
サウンドホールにクリップするスタイル。新しい!
ピエゾとマイクの2wayでこの価格・・・取り付け代金の方が高くてごめんなさい。でも簡単にいかないのよ。
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#ギターリペア東海地方 #ギター修理中部
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”松岡良治”ギターbrothersです。たまたま同じ時期に修理にやってきました。先が杉(シダー)で後が松(スプルース)です。
まずはM60。駒が外れていました。再接着する前にトップ面を整えます。
駒の裏に木屑がついているので、濡れたティッシュの上に一晩おいて接着力を弛めクリーニングします。
さらに変形しているのをアイロンヒーターで矯正。
接着準備。裏側の当て木は力木のパターンに合わせて作ります。(クラシックギターはパターンが多すぎて使い回しがしにくい)
接着。
完成しました。
シンプルなヘッド(ですがクラシックギターでは普通ですね)。
トップ単板仕様、サイド&バックはローズ合板。
こちらはMH100。ナット交換にになります。
同時に弦高調整なども行います。ヘッドにストライプが入っていますね。
トップ単板仕様、サイド&バックはローズ合板。
M60より少し品質が高いです。でもどちらもよくできています。
松岡ギターは製造中止してしまいましたが、リーズナブルで質の高いクラシックギターを作ってきたと思います。アコギメーカーもクラギを生産していますが、松岡ギターはクラシックギターのみ。その分クラギの細部の作り込みは松岡に軍配が上がるでしょう。
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日本ではジャンボタイプと呼ばれるギルドF50。ギブソンのJ200もジャンボタイプですね。アーチトップ・フルアコのサイズを踏襲しています。
PUを外す作業ほか、全体のメンテナンス(状態検査)を兼ねて持ち込まれました。
指板のバインディングの接着が切れて浮いています。
エポキシ系の接着剤で固定しました。
指板が痩せてフレットの端がバインディングを押して外れるケースが多いですが、今回は接着剤の経年劣化だと思います。
完成。
PUが仕込まれていましたが、使う予定がなく外すことに。生音重視の方はアンダーサドルピエゾは外した方がいいですね。
ピエゾの分サドルが削られていますので、サドルを作り直すことに。同時にローの出を改善すべく・・・
6弦と5弦のブリッジピン穴からサドルピークへの立ち上がり角度を取るべく”誘導溝”を切り込みました。
サドルとブリッジピンの距離(特に6弦側)が狭い・・・こういう設定なので仕方ないですが、サドル高がギリギリなのでこの加工は特に有効でした。
サドルとブリッジピンの距離は各社 試行錯誤しているようで、年代によってバランスが違います。(マーチン社なんかも同じ)
グレードの高い機種は、ヘッドのバインディングが何重にもなっていてゴージャス感を醸し出しています。
ローは改善されたんじゃないかな。J200もそうですがボディマスの割に低音がイマイチなのは、サドルピークへの弦の立ち上がり角度に問題があるんじゃないかと考えています。
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”リトルマーチン”と呼ばれるミニサイズのマーチンギター。キャンプなどに持って行くのは最適でしたね(廃番になっている)。
駒がすでに外れていました。さぁ再接着の準備と思ったら、このトップは木材ではない!(サイド&バックも)。メーカーは”ハイプレッシャー・ラミネイト”とうたっているが建築材でいう”デコラ”ではないのか?
駒は”リッチライト”というパルプを圧縮して樹脂で固めたもの。硬いです。
駒再接着で使う「トップの塗装を剥がして接着力を高める」と云うことができないのでビス止めにします。
内部のブリッジプレートも接着不良だったのでローズでブリッジプレートを作製。
エポキシ系接着剤で留めてからビスで補強。
内部のカット。
黒いポジションマークでビス穴に蓋をして完成。
力木は木材でしたが、いずれ外れてしまうのではないか・・・(デコラは基本的に接着強度が出ないのです)
トップの面を取ると樹脂製の素材が見える(それが丁度バインディングのように見える)。指板はリッチライト製。
ネックは細く割いたバーチ材を圧縮接着した新素材(ストラタボンド)。強度は十分でしょう。
新素材を上手く使いコスパのいい楽器に仕上げていますが、接着剤が効かない素材はどうなのかな(これ用の接着剤もあるのかも知れないが・・・ただゴム系の接着剤は楽器向きではない)。
関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307
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グレッチの”ホワイトペンギン”。ゴージャスなギターでカッコイイのでつい欲しくなりますよね。
このギターしばらくお休み状態だった様でメンテナンスにやってきました。
フレットが随分減っていましたので「フレットすり合わせ」することに。
平ヤスリで凹んだところまでフレットを削り、その後 半丸ヤスリ等で頂点を切り出してからペーパーで磨きます。
ナットも一部フレット高よりも低くなっているところがあり、ビビるため交換しました。
弦はギザギザ状になっているためチューニングするたびにナット溝を削るのです。そのため低くなって行く。
アウトプットジャクも緩くなってノイズが発生し出していました。ジャックもプラグがin-outを繰り返すと金属同士で摩耗してすり減っていきます。そうするとガタが出て接触不良を起こすのです。(ナットもフレットもジャックも消耗パーツとお考え下さい)
内部が中空になっています。ハウリングが起こりやすい構造です。
ビグスビーユニットの弦留めのコツ。弦のボールエンドをあらかじめ曲ておくと・・・
ピンに引っ掛けやすくなりますよ。
1.2弦が開放で共振しやすい・・・何らかのミュートが必要か・・・(共振は個体によって差がありますが”じゃじゃ馬”をいなすように扱うことも必要か。リペアマン泣かしです)
シングルPUの内部構造。”ダイナソニック”と言われるPUは複雑な形をしています。
個性的なルックスであり個性的なサウンドでもある。オールマイティに使う楽器ではないですが、ここぞ!という時に光るギターですね。
ピックガードに”ペンギン”が・・・
決して弾きやすいギターではないでしょうが、男心を引き付けてやまない魅力で”永遠のマドンナ”的な存在だと思いました。
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なんと珍しいギターをお預かりしました。ヤスマ楽器製造のヴィンテージギター1969年製。この楽器はオールマホガニー単板仕様でマーチン00015Mを模したものと思われますが、随所に工夫が見られました。
ヤスマ楽器は名古屋千種区で創業したメーカーとのことですが、同じ地区出身の私も実物を拝見したのは初めてです。
過去にいくつかの丁寧なリペア歴のあるギターで大切にされてきたことが伺えますが、見せてもらったときには弦高が高くネック側と駒側で手を加えないと使えない状態でした。依頼主とやり取りして大きく修正することに。
ネックの仕込み仕込み角度を適正にしてから、指板調整します。(フレットも減っていた)
ジェエスカーの背の高いフレットを打ち込みます。
ヘッド側に向けて指板上で仕込み角度を強くしてあります。フレットを磨いて・・・
駒は一度張り直してありますが、厚みがあったので上面を削ります。削るとサドル溝が浅くなるので再び切り直す必要が出て来ますが、弦長もズレていたのでこの期に正確にします。
サドル溝を弦長補正した位置に掘り直します。
それから、ブリッジピンからサドルピークまでの立ち上が角度がつくように”誘導溝”切り込みます。
駒が薄くなった分、裏側にブリッジプレートを増設して弦の巻き線部がサドルにかからないようにします。
補強にもなるし。(トップがやや膨らんでいましたが、過去に修正してあってこれ以上手が加えられません)
完成。
12Fで1弦2? 6弦2.5?まで下げました。
ネックは再塗装されていてとてもキレイ。(ヘッド側にトラスロッドカバーがあるところだけマーチンと違う)
このラベルが時代を感じさせます。
製造年月日。69年製とある。55歳です!
ネックジョイント部に特徴がありました。クラシックギターのような”レイズドフィンガーボード”になっています。この工夫はクラシックギターではハイポジションの演奏向上のためと、トップに対してネックを逆アングルに仕込むことによって、レスポンスと音量アップを図る意味で用いますが、ヤスマさんはそれを狙ったかどうかは定かではありません。しかし手間のかかる加工をあえてやっています(そのためネックリセットはできない構造)。
枯れたサウンドというより若々しさを感じました。69年にこんなギターを作っていたなんて凄いなぁ。まさしくジャパンヴィンテージ!
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ジャパンヴィンテージYAMAHA L-10後期モデルです。ブリッジの後側からトップの張り合わせ面に沿って割れ(亀裂)が入っていました。トップは湿度によって収縮しますが、ブリッジがあるとその部分は伸び縮みできなくて、ブリッジ前後から割れてくることがあります。
亀裂した部分に接着剤を流して留めてもまた収縮で広がってくる可能性が高いので、薄板を差し込んで留めてしまいます。
こうするともう割れてくることはありません。
接着剤が乾燥したら飛びだしたところを削って・・・
薄板部に色をのせて周りと馴染むようにしました。その後、塗装を盛って面一(つらいち)に仕上げます。
念のため裏側にもパッチを当てておきます。
ヤマハは内部の作りもいいですね。
完成写真。
トップはエゾ松が使われています。国産材ですね。
フレットがだいぶ減っていましたので「フレットすり合わせ」。
フレットピークを再び鋭角に切り出すとピッチが安定し、コードもきれいに響きます。
真っ黒な黒檀指板(昨今はこういう良材がなくなりつつあります)
ヤマハのLシリーズは当時の学生にとって憧れのまとでした。
パリサンドルのバック&サイド。柾目ですよ。
これからも受け継いで残すべき国産ギターのひとつだと思います。
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倒してネックが折れた状態で持ち込まれました。完全にネックは外れていました。コントラバスはずうが大きいっから倒れるとダメージもデカイ。
トップ・サイドとも合板製ですので”削る”と却って荒が見えてしまうので、”盛って”直すようにします。
よく見るとヘッドも折れていました。
接着剤を摺り込んで圧着します。
ネックの付け根から外れていましたので、太い木ねじ(真鍮製)でヒールブロックとくっつけます。(バイオリン属の正式な修理方法ではないですが、強度を優先しました)木栓するために穴は2段回加工してあります。
補強材を圧着。
色付け (下側の丸い穴痕は糸巻のツメを逃げるために掘ってあった)
塗装に入ります。普及機はバーニッシュ(ニス)塗装でなくラッカーやウレタン塗装がされているので、ここはラッカーを使いました。
濃いめの色でぼかしています。木栓がしてあるので修理箇所が目立ちません。
糸巻の滑車が擦れてチューニング仕切らないので、交換しました(普及機のパーツは剛性が低いものが使われていてこういう現象がよく起こる)。ポスト位置が違うので埋めたり穴開けしたりして完成。
駒にひびが入っていたので、こちらも急遽交換しました。チャキやスズキのコントラバスはもう作られていませんので、日本製の普及機はオリエンテのみです。中国や東欧の楽器に押され気味ですがオリエンテには頑張って欲しいです。
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Made in Canadaのギター「サイモン&パトリック」。高級ブランドにはならず単板製の普及品を作っているブランドです。コブクロの小渕さんがかつて使っていた"Seagull"も同系列のギターで、カナダ材をうまく使っていい音のギターを作っています。
ネックが「元起き」して弦高が高くなっていました。
ネックアイロン矯正して仕込み角度を戻してます。(このネックなかなかしぶとい・・・)
木材は温度をかけると曲がる性質があるのでそれを利用するのが「アイロン矯正」です。
どうしてもフレットレベルのバランスが悪くなるため「フレットすり合わせ」して修正します。また丁度フレットが凹んでいたりするので、この期に調整する意味も含んでいます。
平ヤスリでフレットピークを整えてから、半丸ヤスリでピークを切り直します。
ペーパーの番手を変えながら磨いて完成です。(ナット溝の調整もします)
どこまでもシンプルな作り。
シダーTOPです。日本では「杉」と訳していますが 国産の杉よりCeder材は腰があり弾性が高いです。スプルースより弾性は劣りますが、早く”鳴り出す材”とも言われふくよかな出音が魅力です。
クラシックギター(ナイロン弦)ではシダーTOPも人気ですが、鉄弦(スティール弦ギター)ではスプルースTOPの方が認知度が高くあまり一般的ではないのです。でもシダーTOPもいいですよ!(強調してます)
長い目で見ると(ストラディバリウスの例から)スプルースに軍配があがりますが、実践的に考えるとシダーは大いに戦えます。あなたの愛機になり得ますよ。
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”ポール・リード・スミス”のメイプルネック・ディタッチャブル仕様のモデルで廉価版のSEとは違うもモノとのこと。(詳しいことはちょっと分からないんですけど・・・)たぶんSEができる前のシリーズでしょう。
3ハムで真ん中はST用の細いハム。トグルスイッチ仕様ですがストラトに寄せていると思われます。
ネックの反りが顕著で弦高が高く、フレットもバラついていました。
ネックを外すのにPUを外す必要があります。ロッド調整します。その際 一度逆時計回りで弛めてから締めるといいです。そうするとどれくらい締めたか確認できるので。
「フレットすり合わせ」します。平ヤスリでフレットピークを整え・・・
その後半丸ヤスリでピークを切り直し、ヤスリで付いた傷をペーパーの番手を粗いモノから細かいモノに換えながら磨いていきます。
完成。ピカピカに。
フレイムメイプルネック。ブラックタスクのナットはなぜか深い溝・・・
この後ジョンメイヤーの監修でヴィンテージSTテイストの”Silver Sky”が発売になったので、このモデルはお蔵入りになったと思われます。
セットネックでなくディタッチャブルにすることでストラトっぽい”歯切れサウンド”を求めたシリーズだと私は推測してます。
昨今はギブソン社やフェンダー社と並び称されることが多くなった”PRS”。杢目だけの人気かと思いきや世界のプレーヤーに評価されるメーカーに成長しました。製作側としてはそこまでほれ込むことはないギターですが、弾き手が選ぶのですから認めざるを得ないですね。
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フレットをステンレス製の交換する際に21Fを22Fにする「つば出し加工(指板延長)」しました。メイプル指板は塗装が伴うので「フレット交換」時に加工するのがベストタイミングです。
フレットを抜いて仮の指板調整をしてから延長部に「欠き取り加工」してから、この指板と同じような木目のメイプル材を探して接着します。
22フレット位置をマーキング。
溝を切り込みます。
端を丸め、指板アールを手鉋で造作し、再度全体の指板長を行ないます。
ヘッドと色合わせし、指板塗装。
今回は塗装後にクランプ式「フレット打ち」を行ないました。ジェシカー”スレンレス”フレットを使用。
フレット交換は、先のフレットの脚(タング)と新しいフレットタングとの溝調整が大切ですが、ローズ指板とメイプル指板でもその硬さが違うことを考慮しつつ作業します。(メイプルの方がしまりがルーズかな)
またステンレスフレット自体硬いので加工の難易度があがります。
延長した部分がピックガードに当たってしまうので、「ザクリ加工」が必要。
ルーター加工します。
依頼主の要望でブラックタスクのナットを付けました。
完成!
ステンレスフレットはリペアマンにとって加工作業し難いモノですが、プレーヤーにとっては減らないし滑りがいいしスグレモノと言えるでしょう。ハイエンドギターでは定番ですが、全機種に搭載されるのはもっと先になるかなぁ。アコギのローフレットだけでもこれにするとフレットが長持ちするので最適だと思うのですが、メーカーさんいかがでしょう?
フェンダーギター修理 インデックス:http://blog.9notes.org/?eid=824
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毎年言ってることのなので、あまり言いたくはないけど「一年経つのは早いなぁ」です。
コロナウイルスはようやく表向きは収まって、やっと普通が戻って来たはずなのにコロナ前とコロナ後の世界は違っていますな。
地方の商店街はずっと低迷しています。特に本屋さんや楽器屋さんは風前の灯火のようで消滅しそうです。
本屋さんの問題は時々文化人が問題意識をメディアで表明してくれますが、楽器屋さんはまったくです。
地方の楽器屋さんは楽器はもちろんCDが置いてあったり、譜面なども提供してくれていましたが、どれもネットで入手できるのでその存在が危ぶまれています。この一年私もCDの新譜はほとんど買っていないし・・・(ライブでの直販は買うようにしている)
インターネットが普及するまで地方の楽器屋さんは音楽の情報源の重要な位置にあったのですが、その役割も変わってしまいました。
コロナでライブが自粛していたのが解禁になって動きもあります。
「ぼっち・ざ・ろっく!」の影響でエレキが少し売れたようです。業者さんに中には「コロナ中はあまり大きな声で言えなかったけれど、実は売り上げがアップしたんですよ」というところもありました。業界トップの島村楽器は最高益だったらしいし。国内メーカーでも輸出は好調で、コロナ過は同じ業界内でも差が出ました。体力がないところは厳しいです。(御多分に漏れずウチも)
リペアはブログを読んでくれる方が、わざわざお越しくださったり遠方から送ってくださったりして、アップする努力を続けたかいがあったと思っています。有難いことです。お眼鏡にかなったかどうか分かりませんが、どれも精一杯はやっているので実力があったのか、眉唾ものだったのか、の判断はお客さんに100%委ねることになります。
ビンボー性のせいなのか、リペアはコスパのいいものをお勧めする傾向が私にあります。ただし古い楽器や重症の楽器は、どこまでも手がかかることがあるので、本当は時間と予算はゆるせばもっと完璧にすることも可能です。でもそんなお任せ修理は現実的でないこともよく分かっていて、予算内で最大限のリぺアを心掛けています。
製作も少しずつ力を入れています。いわゆる”製造業”ってやつですが、これがほんとに曲者で利益なんかでない仕事です。同じものを大量に多くの人間で流れ作業で作らないと市場に乗る価格にならないですね。ネックは下請けで作り、力木なんかも外注してパーツを揃えて作るのがメーカーの仕事です。個人製作家は、力木ひとつも原木から切り出し幅や長さを決め 最終的にアールを付けるのすべて一人で手作業でやるので準備するだけでもたいへんな時間を要します。
例えばエレキでもネック製作の方が、ボディ製作より時間がかかるというと大半の人が驚きます。専用機が揃った工場で作るのと汎用機を駆使して作るのでは、圧倒的に時間の差がでます。そしてそれが当然価格に影響します。なにも手作りがすべていいと言っている訳ではありません。専用機の方が精度がでることはしばしばあります。精度がよくて価格が安いのは歓迎すべきことなんですから。
でもね、一人の人間が製作するのって大げさに言えばロマンがあるでしょ。そこに物語が生まれる。そこを買ってもらうしかないのかと真剣に考えています。
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メイプルTOP・マホガニーBACK・ダブルカッタウエイのARシリーズは、ギブソンLP(レスポール)を模して開発されたそうで、レスポールの重低音を再現するには、この厚さのマホガニーBACKが必要だったそうです。私の親方が星野楽器の工場長だったので、そんな逸話を教えてもらったことがあります。
40年以上前 愛知県の尾張旭市の三郷町に星野楽器の工場があってそこでギターも作っていたのです。中学生だった私はその脇道を抜け塾に通っておりました。ドラム以外にもギター製造していた時期があるのですね。
特定のポジションでビビり音が発生するとのこと。知らべるとフレットレベルが均一でないです・・・
どういう経過でレベルが不均一になったか不明ですが、移動時の振動とか部屋で衝撃があったとかでフレットの一部が浮くことがあります。「フレットすり合わせ」してレベルを整えます。
ヤスリでフレットピークを削り、全体にレベルを均一にします。その後再びピーク(山頂)を切り出してからペーパーで磨いて行く行く作業が「フレットすり合わせ」です。
通常のギターのフレットならば1度は「フレットすり合わせ」でコンディションの改善はできますね。その後は「フレット交換」になります。
ARはレスポールのウイークポイントを日本人クラフトマンのアイデアで改善されています。
PUは3点支持(角度をつけることができます)。PUはHMとシングル切り替えスイッチ付き。ブリッジはチューンOマチックよりサドルの補正幅が広い。ブリッジ下にブラス製のアンカーブロックが埋め込まれてtいる(サスティーンのため)。ストップテールピーズは弦を外しても脱落しない。などなど・・・
ヤマハのSG/アリアプロ?のPEも同じような発想で改良されています。面白いですね。
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ここのところメンテナンスを依頼されている”サトーカズオ”。繊細な楽器です。
バックから異音がするとのことで送られて来ましたが、その時点では問題個所が分かりませんでした。しばらく養生しておいたら、たしかに”力木”が外れているような音が・・・
湿度の関係か。浮き箇所を特定しました。力木の端が外れています。
ボディをクランプで挟んで置いて、内部に”つっかえ棒”を差し込んで圧着します。計6か所修理。
裏板の木材は「広葉樹」を使用することが多いのですが、表板に使う「針葉樹」より材の横方向への収縮率が高いのか(詳しいデータがないので推測だが)表板より裏板の力木が外れる率が高いと経験上感じます。裏板の力木修理が断然多いです。
材の収縮によってバインディングがウエスト(腰)辺りで外れることもあります。
表板は乾燥するとトップが下がり、湿度が高くなると上がる傾向があり、それによって「弦高」が変化することをユーザーも知っておいてくださいね。適正な湿度の部屋で養生すると戻ります。
ギターは置かれた環境によって材木が動きます。なにせボディは3?前後の厚しかないのですから。
関連ブログ:http://blog.9notes.org/?eid=1096
クラシックギター修理 インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=648
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ダブルトップ製作の第一人者”クォーユロン”のルネッサンス/19世紀ギターです。指板にユリの花のインレイが入って可憐なお嬢さんです。ネック反りがあったのとネックがやや太いことから「ネック握りを削り直し」することに。
反ったくらいですからネックの剛性を上げないと細く削ることはできません。本来は指板を外して内部を補強するといいのですが、ダブルトップゆえトップが華奢にできています。そこで指板の表面から黒檀製の木芯を入れる加工を選びました。黒檀指板に黒檀木芯ならば目立たないはずです。
この加工用に専用ジグを作製しました。ここの精度が完成度を決めるため試行錯誤しながら作り上げました。
ルーターによって指板脇と平行な2本の溝を切り込みました。
その溝に埋め込む”黒檀製の木芯”。クラシックギターやマンドリンのネックの内部には、このような木芯加工をして剛性を上げているものがあります。
ピッタリに作って接着。
飛び出たところは削って面にします。
このように加工できました。その後フレット溝を切り入れます。
依頼主がお持ちのもう一本のルネッサンスギターをお借りして”握り”を計測。
それを基に型紙を作り、ネック裏を削っていきます。
こんな感じ。
フレットを打ち直します。フレットの脚(タング)が強めに入るようにして剛性をアップ。
塗装に入りました。
やっと完成。お待たせしました。
最後は組み直し。(ペグの根本にベアリングが入っている)
サドルも交換して適正値の12Fで1弦2.5? 6弦4.5?に。
インレイのリリーに影響なく仕上げることができて安堵しました。
全体に貝が入って綺麗です。
綺麗なだけでなく”鳴り”は、フルサイズのクラシックギターに引けを取らない優れものです。ユーロンは研究熱心な製作者ですので19th仕様を21th仕様に生まれ変わらせることができたと思います。
Guo Yulong日本専属販売代行 https://nakamineguitar.com/yulong2.htm
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ギター工房 9notes ナインノーツ /勝田進
ブログ「古いギターはいい音がするのさ。」
ブログ「よごれた顔でこんにちは。」
Shop:スモークド乾燥処理済み『エピフォン・テキサン』¥ 89,800
*『ギター工房9notes』は中央自動車道 恵那ICから車で15分
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