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2020.05.16 Saturday

リペア ファイル その654

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    ヤマハ LL58 Custom / ナット再整形・ブリッジ弦誘導溝切り加工

     

    LシリーズトップクラスのLL58は、ヤマハの技術を集めた珠玉の一品ですね。とても美しいギターです。

    弦の支点であるナットとサドルに掛かるモーメントを大きくするべく加工を試みました。

     

    最初をナット交換のご希望でしたが、素材がよく外すのはもったいないため再加工をお勧めしました。サドルを鋭角に再加工することで音の輪郭や立ち上がりの改善が期待できます。

     

    ブリッジピン穴の端からサドルの頂点(トップ)に向って溝を切ります。当初、ヤスリでの手切りを考えていましたが、それでは角度が不十分だと分かったのでルーターで加工することにしました。

      

    本体についているブリッジに手を加えるのは難易度の高い加工ですが、少し前に治具を作製したのでそれを使うことを思いついたのです。

     

    加工終了。ブリッジピン穴からの立ち上がり角度が十分取れました。

      

    ただ依頼主はその加工精度に納得されませんでした。たしかに各溝の仕上がりにバラつきがあったり低音側はルータービットを二回通したので溝の底に段差もあります。溝を確認された依頼主は「加工する前にもっと詳しい説明が欲しかった」とおっしゃられます。仰せの通りです・・・

     

    どのように処置するか。治具を改良するの余地がまだあります。改善点を洗い出しまた新たにビットも用意しました。お時間をいただき慎重に再加工しました。

      

    これでOKをいただくことができました。

     

    医学会ではようやく「インフォームドコンセント」の概念が普及してきたと思いますが、ほかの分野ではまだまだ認知が低いのが現状でしょう。ギターの手術とも云えるリペア業の私もそれをあまり深く捉えたことはありませんでした。

    こちらが「よかれ」と思ったことが依頼主にとってベストであるとは限らないと訳です。大切なギターを”お預かりしている”という意識をもっと持たねばと思った次第です。(でも肩の力は抜かないといい仕事はできないよね。ガチガチでは愉しくないから)

     

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