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2015.07.11 Saturday

リペア ファイル その165

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    マーチン D−28  /  ネックアイロン矯正・フレット擦り合わせ・サドル交換 

    仕込み角度が甘くなってきて「順反り」と軽度の「マーチン・ネック(元)起き」があって、張りのある音が出なくなっていました。仕込み角度を付け直して、同時にサドルを交換することにしました。

    「ネックアイロン矯正」で14Fから仕込み角度をつけてやります(写真を撮り忘れてしまった)。この楽器は過去に「ネックリセット」された跡があります。つまり過去にも「仕込み角度」調整がされているということです。そのようなリペアをしても、またなることがあるのですね。当工房は「ネックリセット」よりも「アイロン矯正」や「フレット打ち直し」でネックに剛性を持たせ、弦高を適正にするこの方法を薦めています。「コストパーフォーマンス」の観点からその方がいいと思うからです。

    「ネックアイロン矯正」するとフレットレベルを整える必要が出てきますので、「フレット擦り合わせ」がセットメニューとして必要になります。トラスロッドのない古いマーチンでは「ネックアイロン」で逆反りさせるか、「フレット打ち換え」で逆反りさせるしか方法がありません。この楽器はまだフレット交換には早いので「アイロン」で矯正させることにしました。


    フレットレベルを合わせ、またフレットピークを専用ヤスリで削り出して、ピッチの合う楽器にしてやります。フレットが凹んでいたりピークが出ていないと各弦のピッチが合わずコードがきれいに出ませんね。


    サドルを作製。オイルドボーンを選びました。ストレートの精度を出した板にペーパーを貼り付けたジグを使い、サドル厚を決めて行きます。ペーパーの番手を上げながら任意の厚さにするのは、結構シビヤな仕事です。


    過去に弦長補正されてサドル溝が後方に下げられていました。ブリッジピンとの距離が近いですね。立ち上げがり角度は充分です。オイルドボーンは骨の細胞の隙間にオイルが充填されていますので、密度が高くタイトな音つくりにはもってこいです。


    ネックの張りは音の張りと関連します。ヴァイオリンの世界では「ネックは第二の魂柱」なる言葉があります。「魂柱」とはヴァイオリンの駒下に立つ「サウンドポスト」のことですが、その位置と精度がヴァイオリンの音作りの要になっています。魂柱の次くらいにネックが大切だ、と言う意味が先の言葉です。もっとも重要なのはトップ板であることは説明がいりませんが、ネックをどう仕上げるかが音作りには欠かせないことだ、とお分かりになって戴けたでしょうか。

    完成している楽器のトップ(板厚や力木)を後から手を加えるのは難しいですが、ネックは後からでも調整できるのです。


    関連ブログ マーチン修理インデックス http://blog.9notes.org/?eid=307

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