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2013.02.01 Friday

リペアファイル その31

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    オベーション・アダマス/サドル作製・PU調整・修理

    おそらく初期のアダマスモデルでしょう。アンプ部がいたってシンプル。サドルもピエゾ・サドル一体化モデルでなく、ピエゾ素子の上に細いサドルが乗っかっているタイプです。

    サドルが落ちてしまい弾けなくなっていて、アンプ類もほったらかしの状態で何年もたっていたので、正常に作動しないようでした。

    まずは、サドルを指板のアールにあわせて削り合わせします。



    サドルが完成したら、電送系をチェックします。内部を見るとオベーション・アダマスの独特なブレイス(力木)が見えました。ファンブレスですね。力木一本一本も独特です。ブリッジ下の横木も縦の力木に合わせてザクってあります。富士山型とでも申しましょうか。

    アコースティックギターのブレイスはマーチンが採用したXブレイシングがもっともポピュラーです。現在流行りのラティスブレイシングも構造的にはその応用だとも言えます。

    ここで使われているファンブレイシングは、クラシックギターで多く採用されていますが、オベーションのは、角度が浅く、左右非対称でした。角度が浅いのは、スティール弦のテンションに耐えうるように、とのことかと思います。背の高い力木は剛性と軽さを兼ねての形か。

    音は弦のヒットした時の反応が早く、音の指向性が前方方向に狭く出音されています。
    豊な音色ではありませんが、メリハリとカラットした音は単音弾き向きとも言えましょうか。

    以前、友人が持っていたのでよく弾かせてもらっていましたが、ライン録りの音抜けのよさ、エフェクターの掛かりのよさ、ノイズの少なさで重宝しました。



    オベーションのバック材は、米国のカマン社開発した、軍用ヘリコプターに使うグラファイトの応用だと聞いたことがあります。最初からエレクトリック・アコースティックとして設計されていてアンプも堅牢で合理的にできています。

    そして、ピエゾ素子。 サドル下において、弦振動をピエゾ素子で発電させその微電流をアンプで増幅しています。ピエゾはセラミックですが、この原理は水晶・クオーツの発電原理です。

    以前、そこの原理を調べましたので、よかったら参照してください。http://www.takamineguitars.co.jp/blog/2010/04/7.html



    電池を新品にして、接触端子をクリーニングし、アンプとジャックもクリーニングしました。ポットのガリは何度も回して接触部の錆を落とします。サドルそして弦を張って出音調整しますが、ピエゾは弦の張力がしっかり掛からないと出音しませんので、サドル裏の精度と弦がサドルに当る角度(力点が下方向になるよう)調整します。(サドルとブリッジから弦の出る角度が浅いと、バランスが悪くなる傾向があります。)

    復活したオベーション・アダマス。一時代を築いたギターですが、まだまだテイラーやタカミネにエレアコの代名詞は渡せないでしょう。

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