2017.03.21 Tuesday

リペア ファイル その301

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    モーリス M−001N  / 駒はがれ・再接着

     

    ブリッジ(駒)がめくれ上がってしまっています。アコースティックギター弦の張力は、6弦全部合わせると60キロ以上あります。なのでこんなことも起きるのです。この楽器は合板トップでしたので、板が引き裂かれていました。

     

     

    少しづつパレットナイフを差し込んでブリッジを外します。なるべく表板のダメージに与えないように慎重に進めます。外したらブリッジが変形していたのが解りました。このままだと使えませんので、ネック用のアイロンの上で熱を加えてブリッジを矯正してやりました。

     

      

     

    ブリッジのすぐ後ろ側の表板も大きく変形していたので、こちら側も矯正してやります。表板の裏側に大き目のメイプル製ブリッジプレートを補強材として貼り付けました。

     

      

     

    ブリッジの形に添って表板に接着面を作り、ブリッジをエポキシ系ボンドで接着します。合板の表板に接着剤だけでは充分な剛性が得られないと判断し、ボルトも併用しました。

     

      

     

    丸い貝がボルトの頭を隠すために入れてあります。これで見た眼もいいです。またボルトがブリッジと表板を挟んでかしめてあるので再び剥がれることもなく安心です。

     

     

    合板製でもよく鳴るギターでした。弾き込んでいくと鳴ってきますね。それをブリッジが剥がれたからといって 新品に変える選択をすれば、せっかく鳴り出したのにもったいない結果になります。だんだん良くなるのが”楽器”という木製品です。

     

     

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    2017.03.17 Friday

    Katayama Guitar インフォメーション

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      調整にやって来た「Katayama Guitar(片山ギター)KE−13」をリポートします。

       

      この楽器の特徴は新しいPUシステムが搭載されていいるところです。”SMPU”と名づけられたこのPUは従来の

      ”アンダー・サドル・タイプ”ではなくサドルとブリッジピンの間に取り付けられています。このPUは”コンタクト・ピエゾ”で、弦振動とトップ振動の両面を拾うことで「エアー感」のあるサウンドが得られます。

       

       

      またアンダーサドルPUは、どうしても隣合った弦の振動も拾ってしまうので2〜5弦の音の分離が悪く(また音量が大きくなる傾向になる)なるのですが、この”SMPU”は分離感がいいのも特筆できます。

      http://www.katayamaguitar.com/advantage

       

      ドレッドノート・タイプのKE−13はトップ・シトカスプルース、サイド&バック・ローズウッド。中国工場で生産されていますが大変完成度が高く、国産品と比べても遜色がないレベルです。生音も十分豊かでアコギとしても通用しますね。

       

        

       

        

       

        

       

      この機種の以前の「カタヤマ ギター」といえば、ブリッジ下に箱状の共鳴板を取り付けた「「アコースティック・チャンバー」が売りでしたが、これはそれをさらに発展させたモデルでしょう。このドレッドノートタイプ以外にもクラシックギターに”SMPU”を搭載したモデルKE−33もありますが、私がメーカー勤務時に「クラシックギターの新しいPUは俺が作る」と言っていたことがあり、ついに完成したんだ と感じました。(片山氏は元上司です。だからといってヨイショはしていませんよ。私は”開拓者”が好きなんです)

       

      オリジナリティ溢れるこのPUシステムが多くの人の耳に届くことを祈っています。

       カタヤマ ギターHP http://www.katayamaguitar.com/

       

      関連ブログ・http://9notes.jugem.jp/?eid=305

            http://9notes.jugem.jp/?eid=378

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      2017.03.13 Monday

      リペア ファイル その300

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        ギブソン J−200 / 「スモークド乾燥」処理・フレット交換(オーバーバインディング)ナット交換・サドル交換・ブリッジ調整 

         

        「激鳴り!」という謳い文句で入手したJ−200が「看板に偽りあり」レベルの鳴りだったので、「スモークド乾燥」処理を所望されました。2本まで入れることができますので、以前調整したことがあるモーリスMG1002もいっしょにスモークしました。(パーツ脱着、クリーニング・バフ代金は別途必要)

         

         

        ヤニ成分が指板やボディにのっています。煤とヤニをエチルアルコールで拭き取り、その後バフで磨きあげますので最初よりきれいになります。やや焼け色が着きます。(右写真はピックガードが半分取れかかったいたので外してからスモークした図)

         

              

         

        フレットがベタベタでしたので「リフレット」も同時に行いました。フレットを抜き去り指板面をストレートブロックを使い調整します。指板アールはゲージを使い計測し、それ(アール)を維持してあります。

         

            

         

        ”オーバーバインディング”仕様にします。(今回使用したフレットはジャンボタイプのジェスカー♯57110)ノコギリでフレット溝をクリーニングしながら溝幅を整えます。フレットタング調整を行いタングニッパーでフレット端をオーバーバインディング用にカットした後、さらにフレット端下面を専用ジグで整形します。

         

          

         

        ネックの反りを見ながらタングを微妙に調整して、ロッドに頼らないネックの剛性を作ります。その後フレットピークを整え、次に専用ヤスリでピークをつけ直し、最終的にはペーパーの番手を変えながらフレットを磨き上げて行きます。

         

          

         

        ナットも交換します(料金はフレット交換に含まれています)お預かりしたMade in USAの”DR”の弦。初めて使いましたが、なかなかいい弦でしたよ。ダダリオEJ16にパンチ力を加えた感じ。

         

          

         

        ブリッジピンからサドルピークまでの溝を再整形します。ここの立ち上がり角度が大切です。

         

          

         

        完成。サドルも新調してあります。

        ギブソン特有の太いフレット/ジャンボフレットをオーバーバインディング処理してあります。

         

          

         

        さて、その鳴りはいかに・・・  ドーンと深い胴ならではの低音 と素材密度が上がった効果による倍音が"きらびやか"になっています。ゴージャスなサウンドです。やはりJー200はこうでなくっちゃ。メイプルバック・サイドはローズとは違い、メローな響きがありますね。Jー200の素材構成はアーチトップのジャズギターと同じです。この辺りがバイオリン属を生業としてきた「ギブソン家」の作りの継承が感じられます。 「マーチン家」との違いが現れていますね。

         

          

         

        依頼主にもこの鳴りの変化に納得していただきました。スモークの香りがお酒に合うって言ってくださりました。

         

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        2017.03.09 Thursday

        SINOMAN インフォメーション 4

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          "SINOMAN"のファンフレット・クラシックギター

           

          シノマンのスタンダード・シリーズではないのですが、お客様の探して見えた「ファンフレット・クラシックギター」が試作機として上海事務所で在庫確認できたので取り寄せました。大変珍しいギターです。スティール弦のアコギでは、ちょいちょいお目にかかる「ファンフレット・ギター」ですが、クラシックギターではほとんど作例を知りません。

           

            

           

          12フレットが指板と直交するように設計された「ファン」ですね。ナットもサドル(ブリッジも)も低音側に扇状に開いています。弦長は中央で計測して650ミリ。

           

            

           

          ”スモールマン・タイプ”の極薄トップにラティス・ブレイシング仕様、スプルーストップ・ローズ/バック(アーチバック)&サイド・サイドモニター・アームレスト・レイズドフィンガーボード・シングルホールというモダンタイプ・クラシックギターです。

           

            

           

          ファンフレット仕様では低音側は弦長が長いため「テンション」が強くなります。そのため高音側はバランスを取るため「ハイテンション弦」を使うことが多いです。

           

            

           

          出音は標準タイプの”スモールマン”と同じく反応速度が速く、音量があります。低音側は力強い響きがあり、これならば調弦をドロップしても張りのある音がするな、と感じました。使い方によっては表現力豊かな楽器になるでしょう。可能性のある仕様ですね。

           

          SINOMAN クラシックギター関連・http://9notes.jugem.jp/?eid=541

                          http://9notes.jugem.jp/?eid=530 

                          http://9notes.jugem.jp/?eid=520 

           

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          2017.03.05 Sunday

          リペア ファイル その299

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            Otto Vowinkel  1998 / フレット打ち換え・ネックアイロン矯正・弦高調整

             

            弦高が高くなって弾きにくくなってきたため、調整に来ました。点検するとネック12フレットから起き上がってしまい、仕込み角度が不足しサドル側では、弦高調整不能でした。「ネックアイロン矯正」だけで仕込み角度を付け直すと、12フレット以降が徐々に弦高が高くなってしまうため、ハイポジションを頻繁に使うクラシックギターの演奏には適していないと判断。「ネックアイロン矯正」と「フレット打ち直し」によって指板全体で、仕込み角度変更を行うリペアをすることになりました。

             

              

             

            ネックアイロンでネックの矯正を行っています。塗装がどの程度 温度に耐えるか不明のため、徐々に温度と時間の設定を変えてアイロン矯正を行います。(個人製作家の楽器はデータがないからです)

             

             

            フレットを抜いて指板面を削ります。ヘッド側を多く削り「仕込み角度」を付けて行きますが、あまり黒檀指板を削り過ぎるとネック強度自体を落とすことになりかねないので、極端には削ることはできません。「フレット打ち」ではフレットタングを強めにフレット溝に入れてネックを反らせて弦張力に耐えるように、ネック強度のサポートさせます。

             

              

             

            フレットは背がやや高いものを使用しました。フレットを押す左手の握力を緩和することが期待できます。

             

              

             

            Ottoのクラシックギターの指板は、ややアールが付いていました。

             

              

             

            弦は”AUGUSTINE (オーガスチン)RED”。プロギタリストから「最近のオーガスチンの赤はいいよ」とお聞きしました。「最近」と言うには、メーカーも技術革新するということでしょう。たしかに弦も日進月歩の変化を遂げていますね。特にクラシックギター弦はそう思えます。

             

             

             

            スプルース・トップ、サイド/バック・ローズウッド、ラッカー仕上げです。スペイン式の作りで、トップとサイドの補強(ラインニング)には「ペオネス」と呼ばれる小さな木片を 一個ずつ並べて接着する方法が採られているのが解ります。

             

              

             

            弦高は1弦2.5ミリ 6弦3.5ミリ。はじめは6弦が5.5ミリあったのでずい分低くなりました。クラシックギターの弦高が高くなるのは、宿命のようなものです。ネックの反りだけでなく、トップも経年変化で膨らんでくるからです。ヴァイオリン属のように、簡単に仕込み角度変更ができるような構造にはなっていません。また設計でトップの延長線よりも”上向き”に仕込む製作家も多いため(弦振動を音変換するのに有利なため)、「ネックリセット」による「仕込み角度変更」も容易ではありません。なので指板自体の付け替え や ネックに補強材を入れる などで対応する方法が考えられます。http://9notes.jugem.jp/?eid=568

             

             

            将来「A=440Hz」のピッチがさらに上がっていくと、楽器の寿命が短くなってしまうでしょう。クラシックギターはオーケストラと競演することは少ないので、ピッチは独自に決めて行くといいと思うのですが・・・

             

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            2017.03.01 Wednesday

            リペア ファイル その298

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              マーチン D16−A /  PU取り付け・ロッド調整・指板クリーニング・全体磨き

               

              マーチン・ギターにL.R.BAGGS ( エルアールバックス ) / Ibeam Active を取り付けました。

               

               

              エンドピンジャックを取り付けるには、専用のリーマーが必要です。一度に大きな穴を開けずに、小さなリーマーを使って下穴を開けてから、大きなリーマーをドリルに装着して穴を広げます。 PUがサドルの真下に着くように位置決ジグを使って下準備。

               

                

               

              プリアンプ内臓エンドピンジャックは内側から入れますが、外から かしめてボディにグリップする様になっています。PUはサドル下に両面テープで固定されています。”Ibeam ”はアンダーサドルタイプのピエゾではないですが、その効果はほとんど変わりません。アンダーサドルでない分、生音の変化が少ないです。音質はややミッド寄りでオールマイティな音作りです。またボディに大きな加工をしない点が人気のあるところです。

               

                

               

              電池ボックスはネックブロックに付けるのが一般的です(ブロック脇の裏板に作るケースもある)。サウンドホールに小さなボリュームノブが取り付けられています。演奏しないときに音量をoffすることができ便利です。

               

                

               

              このマーチンは珍しい材料がサイド&bバックに使われていました。エレキはでおなじみの「アッシュ」です。アコギで使うことは稀ですね。米国内で限定発売されたモデルが輸入されたようです。出音は丁度「マホガニー」と「ローズウッド」の中間のようなサウンドで、丸みがあるが倍音構成が広い 感じでした。

               

                

               

              ケースも国内では見かけないが”ラッチ”使われていました。ノブを回転してロックするタイプで、使いやすく しっかり締めることができました。米国仕様と日本仕様では、いろいろ違いがあることが伺えますね。

               

                

               

              関連ブログ・

                マーチン・ギター修理 インデックス http://9notes.jugem.jp/?eid=307

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              2017.02.26 Sunday

              小沢健二と小沢一郎

              0

                新聞半面の広告に”小沢健二”のエッセイが載っていました。

                19年ぶりの新曲発表に合わせた広告ですが、お金が掛かっているね。

                 

                楽曲を紙面で伝えることはできないですが、”オザケン”の世界観を

                伝えることはできます。成功しています。いいクリエイターがついていますね。

                 

                その昔

                ”フリッパーギターズ”の音楽性は趣味ではなかったですが、なぜか好きでした。

                「渋谷系」とか言われておしゃれな音楽と捉えられていました。

                でも、私は彼等の詩の世界と軽妙なアレンジが羨ましかったのを覚えています。

                (あの頃は音楽をやっていましたから。”フリッパーギターズ”とともに”アズティック・カメラ”も注目してました。

                でも私にはアコギを軽妙に使うことはできそうもなかった。それよりも初期の”RCサクセション”的なアプローチが

                肌にあっていたかな。)

                 

                その”オザケン”も父親になってアメリカ暮らしだそうですが、新聞内のエッセイでは

                息子が日本の食パンをドラえもんに出てくる「アンキパン」だというエピソードを披露しています。

                文体は洒脱でしゃれています。「渋谷系」ですね。

                 

                ”フリッパーギターズ”が流行っていた頃、政治家の”小沢一郎”も元気がありました。

                この2人に脈絡はないけれど、小沢つながりだから、2人とも思い出しちゃたんだよね。

                 

                ”小沢一郎”は、落ち目だけどそれでも選外になることはなくて

                現在は”山本太郎”と組んでいるし、その前は滋賀県知事だった”嘉田 由紀子(かだ ゆきこ”)と組んで

                環境問題をクローズアップして選挙を戦いましたね。

                 

                兎に角、人を担いで自分も生きることに長けています。

                その昔は、もっとも危ない政治家と思われていましたね。今はどうなんでしょう・・・

                 

                ”小沢健二”が「流動体について」をMステで披露しました。

                出だしは緊張していてこっちも緊張してしまいましたが、最後はノリノリになりましたね。

                 

                ”小沢一郎”もひさびさに新曲を出すのでしょうか?新曲?って訳ないですが・・・

                天敵・完全不落の安倍政権に一矢を報いることができるか?

                こっちの小沢さんにも期待してみましょう。

                 

                 

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                2017.02.23 Thursday

                リペア ファイル その297

                0

                  Bossa guitar / フレットすり合わせ・ロッド調整・フロイトローズ再設定・トグルスイッチ交換

                   

                  昨今はBASS作製専一になっている”BOSSA”ブランドのギターです。ハイエンド・ギターの分類されるハイ・スペックなギターです。しばらくぶりにオーナーが演奏を再開されるそうで、ネック調整および全体の調整を依頼されました。

                   

                   

                  フレットが磨り減っています。またネックの反りもあります。ロッド調整し『フレットすり合わせ」をします。「すり合わせ」を早期に行うとフレット全体のレベルが合いやすいので、結果『フレット交換』の時期が後ろにずらせます。よくギターを弾かれる方は経済時だと思います。

                   

                    

                   

                  24フレット仕様。指板エンドにある”2つビス止めしてある蓋”を開けると、ロッドが見えて調整できるようになっています。細かい工夫ですね。

                   

                   

                  国産にポットとトグルスイッチが搭載されていましたが、トグルスイッチでやや接点不良がみられます。国産品も決してグレードが低いということないのですが、耐久性にはおいてはUSA製に軍配が上がります。スイッチクラフト社製のものに交換しました。PUはBOSSA特製品で国内で巻かれたものと思います。サウンド分解率のいいPUでした。

                   

                    

                   

                  ヘッドはBOSSA特有のデザインです。フロイトローズが搭載されています。ボディザクリがされてないタイプなのでupは不利ですが、downは十分です。フロイトローズの弦交換するときは、ファインチューナーのスクリュー位置を中間にしてから行ってください。そうすることでチューニングする幅が広くなります。

                   

                    

                   

                  1・2弦にシタールの様なビビリ音が出たので、原因を探ってみるとロックナットを閉めると弦溝の先端にわずか段差が生じていました。ここでビビリ音が発生していたのです。弦溝を深く切り直すと問題の音は見事解消されました。

                   

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                  2017.02.19 Sunday

                  リペア ファイル その296

                  0

                    Hermann Hauser掘.魯Ε供辞契ぁ。腺庁横娃娃亜/ フレット交換・サドル交換・ナット調整

                     

                    クラシックギターの世界では、かならず名器に上げられるハウザー家。セゴビヤはハウザーを愛用していましたね。高貴な香りを持っており”ドイツ皇帝”のような存在です。

                     

                     

                    ネックがやや「順反り」かつ既存のフレットが低く感じるとのことで、背の高いミディアムフレットに交換することになりました。指板上で少し仕込み角度がつくようにローフレット側を多めに削りつつ、全体の剛性が落ちないように慎重に指板調整をします。

                     

                      

                     

                    指板の溝を新しいフレットに合う深さに切り直します。ハウザーのネックは結構強いですね(エボニーとマホガニーの素材がいいのか、それとも指板裏に何か秘密があるのか不明ですが)。フレットタングのキツさをそれほど強くしなくてよさそうです。

                     

                      

                     

                    フレットをきちんと打ち込めばフレットピークを整える「すり合わせ」はわずかで済みます。その後磨き上げて行きます。

                     

                      

                     

                    完成。特筆すべきはハウザーの指板は台形に加工されていて握ると手にしっくり来ます。クラシックギター奏法ではエレキのようにネックを握ることはありませんが、ネックを手の延長と考えれば自ずから自然なカーブが生まれるでしょう。

                    サドルも新調します。旧のサドルと弦高を変えて作れば2種類の弦高をチョイスできるようになります。

                     

                      

                     

                    シングルトップでありながら音量が充分あり遠達性も優れています。(ハウザー家は世界で一番材料を持っているとウワサされるほどで、トップ材もよりすぐり品でしょう)音に艶がありどのポジションでも余韻があります。バック・サイドは美しい杢目のハカランダ。このハカランダから生まれるきらびやかな倍音が音に厚みを持たせています。

                     

                      

                     

                    ヘッドの突き板もハカランダですね。バインディングが入っていますが、このカラーも深みがあり高級感を漂わせます。ヘッド裏のヘッドジョイント部分。かつて古典楽器はこういう複雑な加工がされていました。今はもっと単純になりましたが、ハウザーではこのやり方を守っているのですね。精度の高い仕事が見て取れます。

                     

                      

                     

                    裏板側の力木・ラインニングはすべてマホガニーでできていて、表板側は力木・ラインニングはすべてスプルースでできていました。トーレスタイプの力木ですが、3世ならではの工夫がなされています。サウンドホール下の力木は真っ直ぐでなくカーブしていましたし、ブリッジ下のプレートとファンブレイシングは交差していますが、スキップしていて接触していませんでした。

                     

                      

                     

                    緊張する仕事でしたが職人として成長する喜びを感じています。ギターを納品する際に演奏家による”ギターよもやま話”をいろいろ伺えるのも楽しみのひとつ。「主旋律や低音より内声(ないせい)を聴いている」というお話は、ギターの調整を考えるうえでも重要な視点をもらった気がしました。

                     

                     

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                    2017.02.16 Thursday

                    リペア ファイル その295

                    0

                      ギブソン J−45 /  「ANTHEM」PU取り付け

                       

                      先に取り付けてあったPUシステムのノイズがひどいとのことで、新たにL.R.BAGGS社の「ANTHEM」に載せ換えました。エアー感のあるシステムゆえ、グレードアップをも狙っての依頼です。

                       

                       

                      L.R.BAGGS社が単体でも販売しているシステムの、ブリッジ下に貼り付けるマイク”Lyric”「Tru-Mic(トゥルーマイク)」とサドル下に取り付けるピエゾ「Element」が合体したのがこの「ANTHEM」です。それらをミックスできるプリアンプがあるのが特徴ですね。(このシステムには下の写真のほかにバッテリー用の袋がついています)

                       

                       

                      先についていたアンダーサドル・ピエゾを抜いて新たに「Element」を入れました。このピエゾは薄い網が板状になっています。もう一枚の写真には、ブリッジ下の装着した「Tru-Mic(トゥルーマイク)」が見えます。マイクから伸びるコードが二本ブリッジ下で交錯するので、「Element」は左側「Tru-Mic(トゥルーマイク)」は右側に出るように装着してあります。

                       

                        

                       

                      そのコードをプリアンプにミニピンジャックでINします。これを省いたシステムも販売されていますが、プリアンプに入力すると回線的に余裕ができますし、もしトラブルが起きても原因を発見する時に、独立系で入力してあると発見しやすい利点もあります。アウトプットジャックもここに繋ぎますが、アウトプットジャックはシールドの抜き差しで劣化するものですから、こういうシステムですと交換が容易になります。ノイズが出て交換した旧システムも原因をさぐってみたら、ジャックの劣化が主因でした。

                       

                       

                      エレキギターでは、アウトプットジャックの劣化による新品との交換する作業は一般的ですが、アコギではあまり普及していません。それはアウトプットジャック一体化のプリアンプが多いからだと思います。これではジャックの交換が容易にできませんよね。

                      タカミネやヤマハではアウトプットジャックが独立していて交換可能なタイプもありますが、専用品なので交換が安くないです。エレキのように比較的に安価なジャックで交換可能になるシステムの普及を願います。

                       

                       

                      上はサドルに下駄を履かせて弦高を稼いだショット。旧システムは円筒状のピエゾだったのでサドル高が不足したのです。今回はこの方法を採用しました。 ケースバイケースで依頼主の要望に応えています。

                       

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