2016.09.28 Wednesday

リペア ファイル その265

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    キラー Killre KG-PRIME  /  ピッアップ交換・キャビティ加工

     

    ”キラーギターズ”の高崎晃モデルです。キラー社はESPの関連メーカーですが、元々はESPの高崎晃専属のギターテックが立ち上げたメーカーのようです。かつてESPのラウドネスの高崎モデル ”ランダムスター” が一一世を風靡したことがありましたね。このモデルはそれを発展させたのでしょう。

     

     

    PUを”ダンカン・カスタム・ショップ”から限定100台発売された「AIKRA TAKASAKI Signature  THNDER 

    IN THE EAST」に交換しました。

     

      

     

    デープジョイントされたフロントPUキャビティ内、精度の高い加工がされています。PUディカッションは落とし込みになっています。フロント側はザクリを極力小さくして強度と音の伝達性に考慮された作りですが、このカスタムショップ製のPUのホールピースは既成品より長くなっていて、キャビティ内に6個の小穴を開ける加工が必要でした。

     

      

     

    4芯を2芯に再結線します。露わになった線は収縮チューブで被覆します。1Vですので難しいことはないのですが、3WAYにまで線を通すことがなかなか大変でした。きっちり作ってある分「遊び」がなく狭いキャビティ内で結線・配線しないといけません。

     

      

     

    1弦だけ反対側にあるのですが、通常の巻き方とは逆でした。フロイトローズ用のキャビティ加工も手が込んだ加工がしてあり、細かく何段もザクリ加工してあり”こだわり”が垣間見えます。

     

      

     

    ライトアッシュ・ボディを炙った感じに仕上げてあります。ディープジョイントなのでネックジョイント用ビスも深いところまで切り込んでありますね。アウトプットジャックは裏側にST用の船形のそれを落とし込み加工してあります。

     

      

     

    ボディの加工はNCルーターで3次元加工されています。サイドの切り角度も細かく変化したり、ボディトップも傾斜していたり、ネックの握りもVからUへと変化していたり。高崎氏のアイデアとメーカーから彼へのアドバイスが高次元で形になったのでしょう。

     

     

    交換したカスタムPUは、”さすが”と唸なる出音でした。駅前チェーン店のラーメンはおしいいけれど 専門店のラーメンは高いけれど価格に見合ううまさでほかでは味わえない、という比喩で解ってもらえるかな?

     

    これまで”ダンカン・カスタム・ショップ”のPUを使った交換作業をけっこうやっていますが、どれもハイ・クオリティーでした。そう考えると小ロット生産のPU製造工房のノウハウと作業内容は優れていているとも考えられるか、そんなことも思いました。

     

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    2016.09.24 Saturday

    リペア ファイル その264

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      FGN・フジゲン / PU交換・フロイトローズ調整

       

      OEMの最大手「富士弦楽器製造」のオリジナルブランド”FGN” 技術の高さは折り紙つきで、神田商会(グレコ)・星野楽器(アイバニーズ)・島村楽器(ヒストリー)などの楽器を製造しています。自動車のウッドパネルも製造しているそうですが、自動車業会の仕事は楽器業会より品質管理が厳しいので、それだけの力量があるということです。フジゲン製のフェンダージャパンの個体は、今でも中古を求める人が多いですね。

       

       

      PU交換します。この楽器はグレードの高い機種なので電装系はしっかりつくってあり問題ないのですが、サウンドはややおとなしい。そこでセイモア・ダンカン製のPUに載せかえ依頼です。フロントは名器”JAZZ” リアはマグネットにアルニコ垢鮖箸ぅ凜ンテージタイプより高出力の”カスタム5Trembucker”に。Trembuckeとはシンクロやフロイトローズの弦間隔に合わせたホールピース仕様でリア専用のことです。

       

        

       

      4芯なので2芯に結線し直します。あらわになった線は収縮チューブで被覆しておきます。

       

       

      完了。弦も交換しますが、フロイトローズの調整もおこなっておきます。フロイトローズ本体がボディと平行に留まるようにチューニングしながら裏バネ調整します。同時に本体のファインチューナーのネジが上下に動かせるようにネジの中央部で止るようにしてからチューニングし、ヘッド側のロックナットを締めます。こうするとファインチューナーで微調整できる範囲が広くなり、後でネジの回し代(しろ)がなくなって困ることがなくなりますね。

       

        

       

      フレット端の処理。丸めてありますね。いい仕事です。こういう処理はフェンダーカスタムショップやハイエンドのメーカー(サドウスキーとか)で行われていますが、日本のメーカーではESPとフジゲン製の楽器(アイバニーズとか)くらいでしょう。

       

       

      ヘッドはやや小さめでPRSを模したのかな。漢字で「富士弦」のロゴも入っています。ネックはメイプル3ピース仕様でフジゲンでは昔から採用されている安定したネックのつくりです。メイプルとメイプルの間に薄い色の濃い板が挟み込んでありますが、それが緩衝材となって材が動くのを吸収してくれる、と考えての構造だと私は解釈しています。

       

        

       

       

       

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      2016.09.20 Tuesday

      中津川ソーラーブドーカン2016 リポート

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        2016/9/10   9/11に行われた『中津川ソーラーブドーカン2016』のリポートです。

         

        残暑の厳しい9月第一週末に行われた中津川市の野外フェスですが、11日は午後から雨マークだったにも関わらず最後まで雨が降らず(正確にはちょこっと降ったがそれがサプライズになった)、太陽を呼び込む『晴れるフェス』の神話が続いています。(過去3回一度も雨にたたられていないので・・・)

         

         

        私は10日土曜日のみの参加でしたが、11日のことは回りの人からあれこれ聞きだしました。それもあわせてレポートします。2日間で2万人との情報もありますが、正確なところは解りません。ただ去年の1.4万人よりずっと多いことはたしかです。土曜日の方が人出は多く、会場や通路も多くのオーディエンスで溢れていました。

         

        年齢層はやや高めかな と思いましたが、親子連れにはもってこいの会場です。山のスロープを利用した滑り台が人気です。芝生でくつろげるのも魅力です。ただ日差しが強く日陰・木陰を求めて人が集まっていました。木の下に入るといい風を感じられるんですが、どこも埋まってしまって・・・おかげで日焼けしました。

         

         

        一等最初のアーティストは「リスペクト・ステージ」の「チャットモンチー」でしたが、最初から満員。一足が早いフェスですね。この日はこのフェスでおなじみになった「RIZE」「DragonAsh」が出演するものですから人出が多いのも当然でしょう。メイン会場の「レボリューション・ステージ」は彼等のライブ観たさですごい人です。そのお隣にあるのがサブステージの「リデンプション・ステージ」です。こっちも人が入りました。「MNGOL800」では溢れた人でメイン会場までごったがえしていました。(彼等はメイン会場でやった方がよかったんじゃ?)

         

        さて今年は会場が二つ増えました。そのひとつ「レジリエンス・ステージ」は「リスペクト・ステージ」のある山側のてっぺんにある陸上トラックの建物の前でした。なんだかクラブっぽい作りですが、フラットなので良く見えません。「SpinnaB−ILL」のライブをたまたま観ました。入ったら出られなくて最後までいました。それがよかったんですよ。レゲエですね。合います。暑い日差しの下の音楽です。ピースフルなコメントがこのフェスにマッチします。”リニアなんかいらいでしょ。新幹線があるでしょ。”まったくその通りです。

         

         

        もうひとつの会場の「リアライズ・ステージ」は、入り口横にトラックを横づけし荷台をオープンさせて作られていました。ここが一番狭い会場ですが、「DJダイノジ」のときは、ものスゴイ人が集まって収拾つかないくらい。皆が同じ動作で踊っていました。

         

        私は「中川敬」をここで観ました。すると会場にSEALDsの奥田君のそっくりさんがいて、びっくり。中川さんは「ソウルフラワー・ユニオン」で観てみたいですが、ソロでもいいですね。清志朗の「デイドリームビリーバー」を持ち歌としてやっていましたが、清志朗の歌詞の意味をMCしてくれました。”彼のお母さんが亡くなるときに、私はおまえの本当の母親でないとカミングアウト。姉夫妻が亡くなった妹の代わりに育てたとのこと。本当のおかあさんの写真を見せてくれたそうで、若い素敵な人だったと。” 亡くなった2人の母親のことを歌ったんだ・・・・泣けてこらぁ・・・

         

         

        「リスペクト・ステージ」は会場が山のスロープになったところを利用して主にアコースティックな音楽向きに作られていますが、「ましまろ」はまさにピッタリ。20数年ぶりのマーシーの生声に感動!(ブルーハーツ以来です)その後の「麗蘭」はエレクトリックバンドでしたが、”間のあるカッティング”掛け合いギターバトルは最高!あちこちで40代・50代の昔のお姉さまが踊りまくっていました。わかるよ。昔にもどっちゃんだ。(麗蘭は25周年だそうです)

         

         

        今年は暑さのせいもあるけど、山側のステージ「リスペクト・リアライズ・レジリエンス」からメイン・サブの会場に移動がスムーズにいかなくて両方を全部観ることができなかったです。途中に人が多くて掛け持ち観戦がしにくかった。主に山側にいました。二日目の「八代亜紀」もこっちで演奏されたそうですが、ブルース・シャンソンの間に「雨の慕情」の”あめあめふれふれ”と歌ったら小雨が降って来たと聞きました。その後”虹”も出たそうですから、さすが大御所は違う!と言いたくなりました。

         

         

        初日の大トリは「シアターブルック」。佐藤タイジは「プリンス」になり切っていましたね。「パープルレイン」をやりましたが気持ちの入ったギター演奏でした。

         

        ソーラーブドーカンは、夏フェスの定番に育って行くでしょうね。太陽光で電気を作れるのはすばらしいことです。でもひと言報告させて下さい。ここ中津川・恵那エリアだけでも急速に太陽光パネルの設置作業が進んでいます。これだけ聞くと「そう。いいね」と思われるでしょうが、山を切り開き、畑をつぶし、無味乾燥したパネルが並ぶ光景は異様です。

         

        木材はお金にならないので、補助金がもらえる太陽光パネル設置は、土地を遊ばさないでお金にしたい人にとってはいい話になっています。せっかく育った杉や檜の山林を丸裸にして、太陽光で発電しても意味あるのかな?

         

        都会の人は、中津川は自然豊かでいいね!とおしゃって下さるけど、山の中で暮らしていると思っていたら、太陽光パネルのジャングルの中でポツンと暮らしている、なんてことになりかねないです。

         

         

        先の奥田君そっくりさんは本物でした。この「ソーラーブドーカン」が音楽を愉しむだけのフェスではなく「エネルギー」を考えるフェスのはずです。その延長線上には「環境問題」や「政治」も含まれるでしょう。問題意識をシェアし合いたいですね。

         

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        2016.09.16 Friday

        リペア ファイル その263

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          フェンダーUSA ’62製 ジャガー / ネックポケットシム加工・ポット 配線材交換・フレットすり合わせ

           

          ヴィンテージのジャガーを現代のプレーに適応させるべく、弦にテンションを与え、電装系を一新し、フレットワークを施しました。

           

          ブリッジはすでにオーナーの手で”マスタリー・ブリッジ”に交換されていましたが、ピックガードにくっ付くほど下げてあります。それでも、弦高は高めでした。テンション感が薄く腰のあるサウンドが期待できません。そこでブリッジを上げてテールピースまでの角度を稼ぎつつ、弦高を下げる様にします。そのためにネックポケットの薄いシムを挿むことにしました。

           

            

           

          シムに角度をつけることも可能ですが(ジャガー修理を参照してください)ジャガーのピックアップの形状を考えると平行に持ち上げる方がいいと判断し、ポケットのエボニー製の4ミリシムを挿みました。

           

            

           

          ネックも持ち上がります。

           

           

           

          ”マスタリー・ブリッジ”も持ち上がりました。その上でサドルのバランスを取り直すことができました。

           

            

           

          ヴィンテージ・ワイヤーが使われています。これをベルデン♯8503に交換します。ジャガーは内部で配線の引き回し距離が長いので、交換すると情報が途中で失われる量が減りますね。

           

           

          ポットも交換します。コンデンサーは程度はいいのでそのまま流用しました。

           

            

           

          フレットに轍ができていたので、フレットすり合わせしてフレットピークを揃えます。ピークをつけ直し磨き上げて完成させました。ナットもそれに合わせて切り直しました。

           

            

           

          ジャズマスターやジャガーはヴィンテージフェンダーでもグレードの高いギターで導電塗料や真鍮プレートがはめ込まれていてノイズ対策はもともと完成度が高いです。そこに電装系の交換で情報量が増え、テンションが稼げるようになり、サウンドもモダンになりました。

           

            

           

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          ◎ジャガー用ネックポケット・シムの販売

           

          上のリペアで使ったシムと同じものをHP内のSHOPで販売します。(ご希望の方はSHOPからお買い求めください)

          黒檀製(エボニー) 4ミリ厚   ¥3800(送料・税込み)

           

          同サイズで厚みの違う2種も用意しました(2ミリ・3ミリ) ご自分の楽器に合うものを選んでお買い求めください。

           

           

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          2016.09.12 Monday

          リペア ファイル その262

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            マーチン D−45 / ヘッド・バインディング剥がれ

             

            言わずと知れたマーチン社のフラッグシップモデル”D−45”。全てのアコギの目標とされて来ました。豪華な作りですが、それだけで終わらないところがこのモデルのスゴイところで、サウンドもゴージャスに仕上がっているのが特徴です。

             

             

            ヘッドに巻いてあるセルのバインディングが剥がれて来ました。セルの縮みからです。本来は全部外してから再接着するのがいいのですが、無理に外すと木部が持って行かれてしまいリスクが高いです。部分的に接着剤を入れることにします。

             

              

             

            マーチンには瞬間接着剤は禁物です。ニカワも接着面の古い接着剤を取り除けば使えますが、今回は止めておいた方いいでしょう。ネックが”つや消し”ですとバフが使えませんからエポキシ系もダメですが、この機は”つや有り”でしたので(D−45はすべてそだっけ?)硬化後にペーパーとバフが使えます。またエポキシはお湯で はみ出したところを吹き取れますので、これを採用しました。

             

              

             

            完成。本当なオーバーラッカーで仕上げると完璧なんですが、ここは接着のみとしました。

             

            アディロンダック・スプルースは張りのあるパワフルなサウンドを生み出します。ただしそれもアディロンダック・スプルースの中から厳選された素材だからこそで、そのチョイスこそD−45の真骨頂だと思います。

              

            ベストな素材をこのブリッジはロングサドルではないですが、サドルをホールドする力はこの方が優れます。

             

            サイド・バックは柾目のローズウッド。バインディングに入った貝が全体を覆います。ポジションマークは”ヘキサゴン”インレイ。これら全てがアコギファンの憧れになっていますね。

              

             

            マーチン修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307

             

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            2016.09.08 Thursday

            リペア ファイル その261

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              フェンダー・ジャパン テレキャスター / 電装系交換・ジャックプレート交換

               

              キース・リチャーズのTEを模した『フェンダー ジャパンエクスクルーシブ クラシック50sテレキャス』だと思われます。フロントのハンバッカーPUと6wayのサドルが特徴ですね。(キースは6弦のサドルを外して5弦ギターとして使用していましたが)

               

               

              テレキャスターのジャックプレートはボディに打ち込んだ金属プレートでホールドしていますが、これが経年変化で緩んでくる弱点があります。この機もそうで、この場合もう一度違う向きで打ち込むこともできますが、私はMONTREUX (モントル)ectrosocket Jack Plateに交換 をお勧めしています。アルミ削り出しのジャックプレートでネジで直接ボディに固定します。

               

                

               

              フェンダージャパンは加工技術水準が高いのでいい楽器ですが、コスト削減のためか電装系がいまいちです。そこで米国製のパーツにすべて交換することにしました。CRL社の3wayスイッチ・CTS社のポット・オレンジドロップ(コンデンサー)・スイッチクラフト社のジャック・ベルデンのシールドに交換(左隅に写っているのが旧電装系パーツ)。キャビティ内に導電塗装も施します。

               

                

               

              ミリ単位のポット穴をインチサイズに広げます。配線も完了(半田はケスター44を使用しています)

               

                

               

              アルミのジャックプレートはどこか宇宙的(?)

               

               

              電装系をグレードアップすると断然音がクリアーで音の情報量が増えます。ギターとアンプを繋ぐ『ギターケーブル(シールドともいう)』を高いものに交換して、安いケーブルとの音の差にびっくりされる方は多いですが(試しやすいですからね)、内線材を高品質にものに交換するのも同じ効果を得られます。お勧めのグレードアップ・プランです。

               

               

               

               

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              2016.09.04 Sunday

              リペア ファイル その260

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                M・J フランクス     ドレットノート・タイプ / スモークド乾燥処理・サドル交巻

                 

                過去に「ギターマガジン」で紹介されたという米国・ミシガンのルシアー ”マイク・フランクス”製作のドレットノートタイプのギターです。D−28モデルです。どこを見ても細かいところまでよく作られている楽器で材料も一流です。アディロンダック・スプルースTOPでバック・サイドはブラジリアン・ローズウッドの柾目材です。

                 

                 

                音色もバランスの取れた格調高い感じでしたが、これだけの素材と作りなら「もっと鳴ってもいい」だろう、と正直感じました。依頼主もそう思われたと察しますが、「もっと音量を」「芯のある音で低域はズドーン」が御希望です。ブルーグラス奏者なので音量は大事な要素だと感じました。

                 

                「スモークド乾燥」処理に入ります。接着にはニカワ、ピックガードはセル製のため通常より温度を低めに設定し、長めにスモークすることにしました。ついでにバンジョーの駒もいっしょにスモーク。

                 

                  

                 

                燻しスモーク効果で乾燥が進みます。全体的に”焼け色”が付きます。スモークの匂い残りますが、そんなにきつくないと思います。

                 

                  

                 

                ギターに”袋掛け”してあるのでヤニはこちらに主に付着しますが、全体を油分が覆うのでアルコールで拭き取ります。そのあと全体をバフで磨き上げるのできれいに仕上がります。

                 

                 

                オリジナルのロングサドルには駱駝の骨”キャメルボーン”が使われていましたが(ナットはそのままで再整形して使いました)少々弦の食い込みがありましたので、『匠』ブランドの牛骨に交換することにしました。この素材は厳選されているうえ特殊加工されているとのことです。実際、削ってみますと極めの細かいカスが出ます。密度が高いので伝導率に優れています。

                 

                  

                 

                最近のマーチンもそうですがこの機も、「ロングサドル」底面に掘り込み加工してあります。なぜかと言うとロングサドルの端っこは欠けやすくなるのです。昔は底面を接着してありましたが、将来交換がするのが前提に作ると接着するのはまずいでしょ。そうなるとこの段差加工が正解である訳です。 オフセット加工も施しました。

                 

                  

                 

                ヘッドもヴィンテージ・マーチンをお手本に忠実に再現されています。

                 

                  

                 

                材料の選別が行き届いていてネック材・駒材・指板材も一級品です。米国・カナダの材木商からより選っていますね。かの国には材木の豊富なストックがあるのでしょう。それを「スモークド乾燥」処理すれば、そのポテンシャルをさらに引き出してやることができます。

                 

                  

                 

                トップ・ネックの剛性が上がり、サスティーンが伸び、音の立ち上がりが改善されます。また「音量アップ」もその特徴です。さて、依頼主の感想は・・・

                 

                 

                (メールを頂いたのをご了承得て前文を記載させて戴きました)

                --------------------------------------------------------

                9notes 勝田様

                ご連絡遅くなりました。
                先週末に時間を作りギターの報告をさせて頂こうと
                考えていましたが、仕事等要件が入り中々ギターを
                弾く時間をまとめて取れませんでした。

                本日、時間が取れほぼ一日(飛び飛びでしたが)ギター
                を弾く一日が過ごせました。

                お送り頂いた日に感じ書かせて頂いた事と同じ感想です。
                ひじょうに気に入っておりまさす。このギター個体の
                特徴でしょうか?20〜30分程弾きこんでより鳴り始め
                ました。楽器店で試奏した時は、1時間程弾き込んで
                俄然鳴りだしました。定期的に弾く事でこのタイムラグ
                は無くなりました。おそらく今回も同じ様に弾く事で
                タイムラグは、無くなると思います。

                今回も途中から除湿機を使い湿度53〜55%で弾きまし
                た。前回の第一印象どうりの鳴りです。とにかく音量が、
                驚く程出ています。低音弦を思いっきりピッキングしても
                音がつぶれる事なくガツーンとストレートに反応します。
                低域から高域まで、音の粒がそろっている感じで、コード
                を弾いても一つにまとまった音が、気持ち良く出ます。

                ハイフレットでスケール弾きをして気ずいたのですが、サ
                ステーンも気持ち良く響きます。サムピックとフィンガー
                ピックをつけてのフィンガーピッキング。サムピックと指
                先でのフィンガーピッキング。どちらのピッキングもいま
                までは高音弦が、やや詰まった感じがありましたが一音ずつ
                の音の粒と前回報告させてもらった、高域の太さとサステ
                ィーンの具合か、こちらも良い感触です。レスポンスが良く
                なりました。

                前回も書かせて頂きましたが、弾いていて楽しい楽器です。

                 

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                2016.08.31 Wednesday

                リペア ファイル その259

                0

                  イバニーズ 2630   /  指板エンド部はがれ補修・フレットすり合わせ

                   

                  「Ibanez」を国内で「アイバニーズ」と呼ぶ以前のギターです。AR系のプロトタイプのようなモデルです。

                  押入れで眠っている間に指板のエンド部が剥がれて浮き上がってしまっていました。ブリッジなどには錆びが出ていましたが、電装系には問題が起こっていませんでした。

                   

                   

                  隙間に接着剤を充填しクランプで挿みます。その際、フレットの位置にスリットを入れた”当て木”を作って、指板に直接力が掛かるように工夫してあります。またバインディングも剥がれてしまっていたので、そこも接着します。

                   

                    

                   

                  指板の端に入っていたバインディングが失われていたので、同色のバインディングを使って補修しました。(キャビティ加工がNCを使ったようなラインでなく手仕事の軌跡が見られました)

                   

                    

                   

                  指板のゆがみを修正したので、フレットピークを「すり合わせ」で調整します。平面・直進性が修正できたら再びフレットピークを専用ヤスリと各種のヤスリで削り出し、その後ペーパーで磨き上げます。

                   

                    

                   

                  完成。PUカバーに”蝶”が刻印されていますね。手の込んだモデルだと解ります。指板のインレイも貝を使いゴージャスな雰囲気を醸し出しており、高級機種であることが解ります。

                   

                    

                   

                  ナットはなんとブラスと牛骨が、張り合わせてある!サスティーンと音色のよさを狙ったのか?ヘッドは先端がしぼんでいるIbanezオリジナルヘッド。先端にはバインディングを入れてないところがミソ。

                   

                    

                   

                  テールピースはボディから外れないようにビス止めされている。ブリッジはオクターブ調整の可変範囲が広い。リアPUにはコイルタップスイッチが取り付けられており、様々な音作りができるように設計させていて、実際メロウでありながら腰のある高いレベルのPU音でした。これは名器ですよ!

                   

                   

                  イバニーズ(星野楽器)の修理の仕事は以前 大層やったのでこの楽器も懐かしい感じがしました。名古屋のリペア工房で働いていたときの大将は元星野楽器の工場長だった関係で、星野楽器さんの仕事が多かったからです。私が中学生だった頃、愛知県尾張旭市三郷にあった星野楽器のギター工場脇を、塾に行くときよく通ったもんです。小学生だった頃には、クラスに「星野」という姓の女の子がいました。一族かどうかは不明だけど、かわいい子だったのでよく覚えています。

                   

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                  2016.08.28 Sunday

                  リペア ファイル その258

                  0

                    タカミネ EF75J  /  打痕修理

                     

                    輸出仕様だと思われるハイエンドなギターが持ち込まれました。昨今は高い楽器にこそ”オープンギアタイプ”のペグが使われますね。六角のワッシャーの角がピッタリ合っているところが、メイド イン ジャパンらしいです。

                     

                     

                    ライブでのアクシデントでトップに打痕が付いてしまったので修理依頼です。深い傷もありますが、塗装のタッチアップでなんとかなりそうです。傷に粘度の低いエポキシを盛り上げます。アロンアルファを盛る方法もありますが、私は最近この方法です。塗装の種類や厚みがだいたい解っているので、盛り上げ後のサンディングが攻めやすいです。(攻め過ぎると「抜ける」と言って下地が出てしまいます)

                     

                      

                     

                    完成。深い傷は少し濡れ色になっていますが、おおかたフラットな面が戻りました。盛ったところをうまく平面に仕上げるのが、この作業のコツですが、メーカーには名人がいて私もその時分お世話になりました。ピンホールをフラットにしようとするあまり、その部分が陥没して、塗装の反射光に歪みが出るのです。そこをうまい具合に仕上げるのが名人の仕事です。

                     

                     

                    目の詰んだトップ材にハカランダを思わせるサイド・バック材。メーカーには豊富な材がありますね。個人ではなかなか多くの材をストックするのが大変です。トップ材などは多くの中から選ばないと"いい材"にめぐり合わないのが実情です。タッピング音の違いを知るにも経験がものをいいます。なので経験でなく数値などで"いい材"を選別する方策を考えなくてはならないでしょう。

                     

                      

                     

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                    2016.08.24 Wednesday

                    AIERSI インフォメーション

                    0

                      ”Aiersi”ギターのご紹介です。修理・調整のため当工房にやって来た”Aiersi・モデルLe Grande”。オール単板で細部までよく出来た中国製のギターです。当工房でもお取り扱いできます。

                       

                      US$1999
                      日本定価¥238000+消費税
                      販売価格は20%オフ  税込み¥205,632 

                      (ハードケース付き)

                       

                      指板はエボニーでポジションマークがなく高級な感じがします。サウンドホールの口輪(ロゼット)は木象嵌されています。NCルーターの仕事ですね。最新機が導入されていることが解ります。

                       

                       

                      やや”なで肩”のボディシェイプですが、容量はドレットノートと同じくらいありそうです。トップはスプルースでグレードはAA以上でしょう。このモデルにはサイド・バックに『ココボロ』が採用されています。ほかに『コア』のモデルもあります。

                       

                        

                       

                      ヘッドはコンパクトにまとまっています。ネック裏にはボリュートがありネック折れには強いでしょう。またネックにはエボニーがサンドイッチされている構造で、クラシックギターなどでよく見かけるネック強度を上げる工夫がされています。

                       

                        

                       

                      音質の決めては『ラティス・ブレイシング』です。トップをスピーカーコーンのように”上下に震動させる”理論に基づき作られています。弦振動への反応が早いのが特徴ですね。

                       

                        

                       

                      ボディには『アームレスト』加工が施されています。量産メーカーでこのような加工がされているのは、国産では「アストリアス」くらいしか思い当たりませんが、高級中国製のアコギでは普通のようになって来ています。まだ国産のギターの優位性は私は残ると思いますが、コストパフォーマンスでは断然中国製が勝ります。単に安いだけでなく加工技術と材料の良さは特筆モノです。

                       

                       

                      細部の詰めの部分は、米国製>日本製>中国製になりますが、これはイコール”ギター音楽文化”の差と言えると思います。ただそれもメキメキ接近していますが・・・

                       

                       

                      ----------------------------------------------

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